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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻2号

1980年02月発行

文献概要

今月の主題 末梢性ニューロパチー 最近注目されているニューロパチー

Neuralgic Amyotrophy

著者: 塚越廣1 栢沼勝彦2

所属機関: 1信州大学医学部・第3内科 2信州大学医学部・内科

ページ範囲:P.224 - P.225

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はじめに
 Neuralgic amyotrophyは,突然肩甲帯から上腕にかけての神経痛様の激痛で発症し,それに随伴または続発して同部の弛緩性麻痺と筋萎縮をきたし,予後が良好でほとんどの例で完全寛解を示すという特徴的な臨床像を呈する疾患である.本症は1940年代英国の軍隊で多発することから注目され,1948年ParsonageとTurner1)により初めて総括されneuralgic amyotrophyと命名され,以後報告者によりacute shoulder neuritis,paralytic-brachial neuritis,Parsonage-Turner syndrome,brachial plexus neuropathy2)など種々の名称で記載されている.
 本症の発症機序については不詳で,これが一つの疾患概念か単なる症候名かは報告者により一定していない.厳密にはまったく基礎疾患の見い出されない特発例のみをneuralgic amyotrophyとする立場もあるが,一般には感染,血清注射,免疫療法などに随伴して現れるものも本症に含める.また家族性発症例3,4)や再発例4)の報告も散見される.近年Bradleyら4)は,本症をacute-nontraumatic brachial plexus neuropathyのうち,家族性のもの(後述)および痛みを伴わないものを除外したsubgroupとして位置づけている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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