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文献概要
今月の主題 最近の腎疾患の基礎と臨床 特異な腎疾患
巣状糸球体硬化症
著者: 飯高和成1
所属機関: 1独協医科大学医学部・第二病理学
ページ範囲:P.540 - P.542
文献購入ページに移動はじめに
特異な腎疾患の一つに巣状糸球体硬化症があげられるが,臨床的にも病理学的にもかなり特徴的病像を示すことから,近年注目をあびている.生検材料から本症を診断することが極めて困難なことをはじめ,臨床と病理のいずれの面においても,その定義,成因,疾患概念の独立性など多くの未解決な問題が論議されている.すなわち第一に本症が独立疾患としての実体を有するのか,微小変化を呈するリポイドネフローゼの増悪型か,など疾患概念の独立性の問題.第二に多彩な糸球体障害とその障害糸球体の特異的な腎内分布,発症機序,第三に病因論的諸問題などがあげられ,今後とも充分な検討が望まれる糸球体病変である.
特異な腎疾患の一つに巣状糸球体硬化症があげられるが,臨床的にも病理学的にもかなり特徴的病像を示すことから,近年注目をあびている.生検材料から本症を診断することが極めて困難なことをはじめ,臨床と病理のいずれの面においても,その定義,成因,疾患概念の独立性など多くの未解決な問題が論議されている.すなわち第一に本症が独立疾患としての実体を有するのか,微小変化を呈するリポイドネフローゼの増悪型か,など疾患概念の独立性の問題.第二に多彩な糸球体障害とその障害糸球体の特異的な腎内分布,発症機序,第三に病因論的諸問題などがあげられ,今後とも充分な検討が望まれる糸球体病変である.
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