icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina17巻4号

1980年04月発行

文献概要

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・25

レニン・アンギオテンシン・アルドステロン

著者: 屋形稔1

所属機関: 1新潟大学医学部・中央検査部

ページ範囲:P.602 - P.604

文献購入ページに移動
アルドステロンの分泌調節(図1)
 アルドステロン(Ald)の分泌調節には,主として3つの機序が関与していることが知られている.第1にレニン・アンギオテンシン系で,第2に血漿K濃度,第3にACTHである.なおAldのほかに副腎ステロイドとして電解質作用をもつものにDOC,コルチコステロンがあり,DOCはAldよりも微弱ながらNaの貯留作用を有する.
 1)最も強い調節は,macula densa(遠位尿細管の特殊染色細胞-密斑-),傍糸球体細胞(JG細胞),輸入動脈などから成る腎皮質にあるJG装置の働きで放出される蛋白分解酵素レニンと,これに接触して生ずるアンギオテンシン(Ang)による支配である.この過程ではレニンで形成されたAng Iは肺循環において血漿中で酵素反応を再びうけて,強力な昇圧作用をもつAng IIに転換される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?