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今月の主題 甲状腺疾患診療の進歩 原発性甲状腺機能低下症
クレチン症のマス・スクリーニング
著者: 中島博徳1
所属機関: 1千葉大学医学部・小児科
ページ範囲:P.730 - P.731
文献購入ページに移動 先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)の発生率は出生3,000〜9,000人に1人といわれ,精神薄弱の原因としてきわめて重要である.甲状腺ホルモンの早期の欠乏は,不可逆性の知能障害を起こすので甲状腺ホルモンの早期補充療法が必要であり,したがって早期発見が不可欠のものである.ところが,クレチン症の新生児期〜幼若乳児期における症状は一般に乏しく,非特異的であるので,早期診断はかなり困難であった.
先に,フェニールケトン尿症をはじめとした先天性代謝異常症については,いわゆるGuthrie法と呼ばれる新生児乾燥濾紙血液によるマス・スクリーニングがすでに広く行われている.このような状況下に,クレチン症の新生児濾紙血液によるマス・スクリーニングが先進国に普及しつつあり,本邦においても昨年より公費負担による全国施行に向かって発足した.
先に,フェニールケトン尿症をはじめとした先天性代謝異常症については,いわゆるGuthrie法と呼ばれる新生児乾燥濾紙血液によるマス・スクリーニングがすでに広く行われている.このような状況下に,クレチン症の新生児濾紙血液によるマス・スクリーニングが先進国に普及しつつあり,本邦においても昨年より公費負担による全国施行に向かって発足した.
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