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文献概要
今月の主題 アレルギーの現況 臓器別の症状と診断のコツ
肝
著者: 山本祐夫1
所属機関: 1大阪市立大学医学部・第三内科
ページ範囲:P.1054 - P.1055
文献購入ページに移動はじめに
臨床面でアレルギー症状を惹き起こすアレルゲンとして,食物,薬剤,真菌,寄生虫,花粉などが挙げられているが,これらのうち,アレルギー反応により肝障害を惹き起こすものは薬剤である.薬剤の多くのものは肝ミクロゾームに存在する薬物代謝酵素系で代謝を受けるが,その過程において薬物あるいはその代謝中間体が肝細胞成分と強い結合を生じ,ハプテン-キャリアを形成する場合のあることが知られている.
この免疫学的なキャリア蛋白としては,肝ミクロゾーム蛋白,および肝細胞膜成分であるliverspecific lipoprotein(肝特異脂蛋白)の重要性が指摘されている1).
臨床面でアレルギー症状を惹き起こすアレルゲンとして,食物,薬剤,真菌,寄生虫,花粉などが挙げられているが,これらのうち,アレルギー反応により肝障害を惹き起こすものは薬剤である.薬剤の多くのものは肝ミクロゾームに存在する薬物代謝酵素系で代謝を受けるが,その過程において薬物あるいはその代謝中間体が肝細胞成分と強い結合を生じ,ハプテン-キャリアを形成する場合のあることが知られている.
この免疫学的なキャリア蛋白としては,肝ミクロゾーム蛋白,および肝細胞膜成分であるliverspecific lipoprotein(肝特異脂蛋白)の重要性が指摘されている1).
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