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雑誌目次

雑誌文献

medicina17巻8号

1980年08月発行

雑誌目次

今月の主題 今日の血液形態学 カラーグラフ

知っておきたい血液像

ページ範囲:P.1164 - P.1165

 本欄では「今月の主題」の各論文に関連のあるカラー写真の主なものを一括して掲載した.各図説末尾に付した頁数の論文をあわせてご参照いただげれば幸いである.

赤血球の形態異常

遺伝性球状赤血球症

著者: 八幡義人

ページ範囲:P.1167 - P.1169

はじめに
 末梢血にみられる赤血球の形態異常は種々知られているが,その多くは,血漿内あるいは血球内の代謝系の変化を微妙に反映していることが多い.
 細胞外にその主な要因があるものとしては,慢性肝障害に合併する脂質代謝異常のためspur cell,標的赤血球target cellなどが認められるし,βリポ蛋白欠乏症ではacanthocyteが多数出現するのが特徴である.物理的な原因としては,種々の血栓症や血管壁の異常に関連する細血管障害性溶血性貧血症例に認められる破砕赤血球fragmented cellがその典型であろう.免疫異常,とくに自己免疫性疾患でも赤血球形態は著しい変化を見せることが多く,連銭形成のほかに,球状赤血球や種種の変形赤血球症を呈する.慢性尿毒症では赤血球の断裂化が目立ち,burr cel1が認められる.

Spur cell anemiaと肝障害

著者: 前沢政次

ページ範囲:P.1170 - P.1171

はじめに
 肝障害によっておこる赤血球の形態学的変化として知られているのは,target cellとspur cellである.target cellは閉塞性黄疸の際にしばしば認められるが,それによって貧血をきたすことはない.一方,spur cell anemiaは主としてアルコール性肝硬変で認められ,黄疸と脾腫が存在し,中等度の貧血(Hbで5.5〜10g/dl),網赤血球50〜150‰および赤血球寿命の著明な短縮がある1).また,赤血球の滲透圧脆弱性試験ではほぼ正常範囲だが,一部に抵抗の強いもの,脆弱性の亢進したものを認める.

Red cell fragmentation syndrome

著者: 宮﨑保 ,   藤本比沙雄

ページ範囲:P.1172 - P.1174

はじめに
 Red cell fragmentation syndrome(RCFS)は単一な疾患ではなく,種々の基礎疾患によって発症する症候群であり,決して稀なものではない.以下,病態生理も含めてRCFSの定義,血液学上の特徴と診断,治療について述べる.

Pyrimidine 5' nucleotidase deficiency

著者: 岸本進 ,   一二三篤子

ページ範囲:P.1176 - P.1177

 赤血球のpyrimidine 5' nucleotidase(以下P5'Nと略す)の活性低下による遺伝性溶血性貧血は,赤血球の好塩基斑点(basophilic stippling)の著増,赤血球内の還元型グルタチオン(GSH)および総ヌクレオチドの増加によって特徴づけられる疾患として,1974年Valentineらが第1例1)を報告している。それ以前には,このような症例は蓄積したピリミジンヌクレオチドをアデニンヌクレオチドと誤って測定したため"high ATP syndrome"に属するものと考えられていた2).その後,各国から症例報告が相ついで行われ,日本人の6例(3家系,うち2家系は自験例3))を含め,現在20数例に達している.この疾患は,遺伝性非球状性溶血性貧血で,今までの全報告例において末梢血塗抹標本で赤血球の好塩基性斑点がめだつという形態学的特徴を有しており,この特徴が診断の手がかりとなっている.

ハインツ小体の病態生理

著者: 宮地隆興

ページ範囲:P.1178 - P.1180

 通常の赤血球は,直径7.5〜8.3μ,厚さ1.7μ,体積8.3μ3,表面積140μ2の中央部の凹んだ円盤状の形態をなしている1).この赤血球の形を維持するためには諸種の条件が満たされなければならず,正常の条件のもとではこれらの変化は,ほぼ5%をこえない1).ところがこれら諸条件に変化が生ずると,赤血球は特有で多彩な形態を示すので,赤血球の形態の変化は疾患の病態をあらわす有力な情報となる.
 ここでは,ヘモグロビンの変性により,赤血球内にヘモグロビンまたはグロビンが沈殿して生じたハインツ小体Heinz bodyについて述べる.

鉄芽球性貧血

著者: 厨信一郎 ,   野村武夫

ページ範囲:P.1181 - P.1183

はじめに
 細胞質に光顕レベルで観察しうる非ヘモグロビン鉄顆粒を持つ赤芽球を鉄芽球sideroblastと称し,正常ヒト骨髄においては赤芽球の30ないし50%を占めている1).鉄芽球のうち,多数の鉄顆粒が核をとりまくように配列しているものをとくに環状鉄芽球ringed sideroblast(カラーグラフp.1165,図4)と称し,骨髄における多数の環状鉄芽球出現を特徴とする一連の貧血症を総称して鉄芽球性貧血sideroblastic anemia(以下SA)と呼んでいる.本症は単一疾患ではなく原因はさまざまであるが,その発症機序はいずれもヘム合成経路の酵素異常に基づくと考えられている.

白血球の形態と機能

顆粒球機能の異常

著者: 辻芳郎

ページ範囲:P.1184 - P.1185

はじめに
 顆粒球は,食作用によって細菌に対する生体防御の主役を果たしている.骨髄で作られ,好中球,好酸球,好塩基球に分化するが,食作用の中心的役割を演ずるのは,大部分を占める好中球である.食作用を有する細胞は,そのほかに単球や組織の食細胞,すなわち肝のクッパー細胞,脳のグリア細胞,脾やリンパ節のマクロファージなどがある,骨髄内で成熟した好中球は,流血中に入り全身を循環し,毛細血管壁に付着して,内皮細胞および周皮細胞の間隙を通って血管外に出る.
 炎症があれば,アメーバ様運動で引きつけられる物質(走化性因子chemotactic factor)に向かって移動する.これを走化chemotaxisという.走化性因子は,血清中の補体の活性により得られるC3a,C5a,C567やリンホカイン,ロイコエグレッシンや細菌,組織の代謝産物である.

Chediak-Higashi病

著者: 東音高 ,   谷田部道夫

ページ範囲:P.1186 - P.1187

定義1)
 本症は毛髪,皮膚,眼底などの部分的白児症,白血球,毛根メラニン細胞その他の体細胞の原形質における巨大顆粒または巨大ライソソームの出現,化膿性細菌感染に対する抵抗の減弱を特徴とする疾患であり,常染色体性劣性遺伝を示す.

白血病細胞の形態学

表面形質による白血病細胞の分類

著者: 下山正徳 ,   湊啓輔

ページ範囲:P.1188 - P.1191

 白血病,悪性リンパ腫,骨髄腫などの造血器腫瘍細胞は,従来の形態学的所見から診断されていたが,免疫学や生化学の進歩に伴い,造血細胞の分化とその機能面のより詳細な分析が可能となった.造血器腫瘍細胞についても,その細胞起原と分化度が明らかにされ,その発癌したと思われるtarget cellの推定が可能となり,診断上重要視されてきた.これらの新しい知見をもとに,白血病細胞の分類を整理してみたい.

白血病細胞とターミナルトランスフェラーゼ

著者: 坂本忍 ,   飛田系太 ,   高久史麿

ページ範囲:P.1193 - P.1197

はじめに
 Terminal deoxynucleotidyl transferase(TdT)は,単鎖DNAの末端にdeoxyribonucleoside monophosphateの重合反応を触媒する特異な性質を持った酵素である.正常には胸腺皮質細胞の90%の細胞と骨髄細胞中の少数のリンパ球様細胞(1%以下)に存在し,その機能は十分解明されていないが,胸腺細胞の分化に関与していると考えられている.
 TdTが発見されてから10年余,本酵素は臨床的にはまったく注目されていなかった.しかし,急性リンパ性白血病(ALL)の芽球に高いTdT活性が検出されたことから,この数年の間にTdTは白血病や悪性リンパ腫の診断や,これらの治療に際し治療薬剤の選択の指標として重要な酵素であることが認識され,さらに造血幹細胞の分化と白血病化の関係を解明する一つの手がかりとして注目されている.

Adult T-cell leukemia

著者: 松元實 ,   野村紘一郎

ページ範囲:P.1198 - P.1199

はじめに
 Adult T-cell leukemia(ATL)は,成人(型)T細胞(性)白血病とも呼ばれ,1975年頃から本邦に特有な疾患の一つとされ,注目されている.本症は,T-cell型non-Hodgkin's lymphomaとは不可分の関係にあり,後者の極度に白血化した状態とみることもできる.そのため,最近ではこの両者を"Adult T-cell leukemia-lymphorna(ATLL)"として一括して論ずる場合もある.

Prolymphocytic leukemia

著者: 溝口秀昭

ページ範囲:P.1200 - P.1201

定義
 1974年Galtonらは次のような特徴を有するリンパ性白血病症例15例をまとめ,prolymphocytic leukemia(PL)という独立した疾患単位の存在を提唱した1).その特徴は,①巨脾,②リンパ節腫脹がほとんどないこと,③末梢リンパ球の著明な増加,④特徴的なリンパ球形態,⑤X線,アルキル化剤,ステロイドホルモン,6MPなどによる治療に対する反応の悪いことなどがあげられている.
 prolymphocyte(前リンパ球)という名前は,増殖している細胞がリンパ芽球と成熟リンパ球の中間の形態をしているためにつけられたものである.腫瘍細胞が明らかな核小体を有ずるために急性リンパ性白血病(ALL)と診断され治療されることもあるが,その症状,経過などはむしろ慢性リンパ性白血病(CLL)に近く,CLLの異型と考えられる.

8;21転座型急性骨髄性白血病

著者: 鎌田七男 ,   岡田浩佑

ページ範囲:P.1203 - P.1205

はじめに
 急性骨髄性白血病症例の中には,①白血病細胞に成熟傾向がありHiatus Leukaemicusはみられない(FAB分類のM2),②好中球アルカリフォスファターゼ(好中球AP)のスコアが低値を示す,③染色体分析で8番染色体長腕の一部が21番染色体長腕に転座している核型をもつ,というこの3つの特徴を同時に示す病型があり,非リンパ球性白血病(ANLL)の約12%,急性骨髄性白血病の約16%にみられている.このような症例は,急性骨髄性白血病の中でも,その病態,診断,治療などでユニークな存在となっている.ここでは,この型の白血病の診断を中心にその要点を記したい.

Subacuteおよびchronic myelomonocytic leukemia

著者: 中山志郎 ,   星野孝

ページ範囲:P.1206 - P.1207

はじめに
 顆粒球系に加えて単球系細胞が増加するmyelomonocytic leukemia(MMoL)は,従来,骨髄性白血病の一つのvariantとみなされているNaegeli型単球性白血病を指したものであった.しかし1971年SaarniとLinmanは1),MMoLにはNaegeli型の急性例と,末梢血と骨髄の芽球比が比較的低率で経過が緩慢なものまで,その臨床像に幅広いspectrumがあることを特徴としてあげている.次いでZittounは2),non-acuteのこのような型の一連の症例には,従来の白血病分類には合致しない臨床的,血液学的特徴が存在することから,一つの疾患単位と考えてsubacute MMoL(SAMMoL)なる名称を提唱し,またこの型の白血病には,6〜12カ月の経過を示す真の意味でのsubacute型と,数年間無症状で良性の経過をとるchronic型に分けられるとしている.さらに上記と同様の血液学的,臨床的特徴を有し,慢性の経過を示す症例が,Miescherら,Gearyら3)によりchronic MMoL(CMMoL)の名称で報告されている.本症の病態については,顆粒球や単球系のみならず,赤芽球や巨核球系など他の骨髄細胞系にもしばしば異常が認められることから,骨髄増殖性疾患に属するものと考えられている.

Refractory anemia with excess of myeloblasts

著者: 朝長万左男

ページ範囲:P.1208 - P.1210

概念
 骨髄における病的骨髄芽球の増加により診断された急性骨髄性白血病AMLの大部分は急性の経過をとるが,一部には比較的緩慢に経過するsmouldering typeやlow percent(oligoblastic)typeなどの非定型例が存在する.しかしこれらも,その生存が無治療で年余に達することは稀である.一方,数カ月〜数年の血球減少症の期間を経てAMLに移行した症例のretrospectiveな研究により前白血病状態(preleukemic states)の概念が確立されているが,近年はこれをprospectiveに診断する方向にあり,preleukemic syndrome1)やhemopoietic dysplasias2〜4)などの診断名が用いられつつある.
 1970年フランスのDreyfus3)らは,非定型的白血病とpreleukemic statesの境界領域にあると思われる症例を多数検討し,末梢血では血球減少症(時に幼若顆粒球の出現をみる)が存在し,骨髄では10〜40%の骨髄芽球(原著ではmyeloblast+promyelocyteの和で幼若顆粒球群の意)の増加を伴って各成熟段階の顆粒球が成熟障害像を示しつつ存在する,一見AMLを思わせる症例の中に,無治療で年余にわたって生存する症例のあることに注目した.そしてこれらの症例は,AMLの過半数に寛解をもたらす通常の化学療法にもほとんど反応しない.

Hairy cell leukemia

著者: 三好勇夫

ページ範囲:P.1211 - P.1213

はじめに
 Hairy cell leukemia(HCL)は,1958年Bouroncleらによりleukemic reticuloendotheliosisとして報告されたのに始まるが,その後,本症の疾患としての独立性がほぼ確立され,これら2つの名称は欧米では同義語的に使用されている.しかし,本症の細胞起原については今日なお不明な点があり,世界的にも血液学上の大きな問題となっている.本邦ではこれまで10数例の報告がなされているにすぎないが,その理由として本症が慢性リンパ性白血病と同様に日本人に稀な疾患であるのか,本症に対する認識がいまだ十分でないことによるのか明らかでない.
 HCLの詳細については柴田,木谷のすぐれた論文を参照していただくとして,本稿では筆者らが経験した症例を示しつつその要点を解説したい.

リンパ球の形態

T-cell,B-cellの走査電顕像

著者: 広瀬優子 ,   紺田進

ページ範囲:P.1214 - P.1215

 T-cell(胸腺由来細胞)とB-cell(骨髄由来細胞)は,機能的には異なるけれども,光顕や透過型電顕では形態上明らかな差異はなく,それらを分けるには免疫学的方法によるしかない.1973年にLinら1)およびPolliackら2)が走査電顕上,Tリンパ球とBリンパ球に差異があり,Tリンパ球は表面平滑(smooth)で,Bリンパ球は多数の微小絨毛(microvilli)を有し,絨毛状(villous)であり,表面形態からT,B-cellを識別可能であると報告した.その後1976年Newellら3)は,走査電顕上,両者にはっきりした違いはないとし,多くの議論のあるところである.ここでは筆者らの観察結果を示し,最近の知見をまとめる.

悪性リンパ腫の分類—最近の傾向

著者: 若狭治毅

ページ範囲:P.1216 - P.1217

従来の分類と問題点
 悪性リンパ腫はRappaport分類に従い1),純形態学的立場から表1のように分類され,腫瘍細胞の増殖様式に従って結節状(濾胞性)とびまん性とに分けられている,さらに,それぞれを構成する腫瘍細胞の形態的特徴によって組織亜型が区別された.もっとも,わが国では,表の右側に示してあるように,巨大濾胞性リンパ腫,細網肉腫,リンパ肉腫およびBurkitt腫瘍などが一般に親しまれ,用いられてきた.この分類は,リンパ組織を構成する支持細胞を細網細胞ないし組織球とし,実質細胞をリンパ球とみなし,両方の細胞からそれぞれに腫瘍が発生するという考えから出発している.
 しかし,近年,リンパ球に対する認識が深まるにつれ,リンパ球の持つ多潜能が浮きぼりにされてきた.その主なものとして次の諸点があげられる.①PHAをはじめ多くの抗原によるリンパ球の芽球化現象,②末梢リンパ組織は発生と機能を異にするいくつかのリンパ球の集合から構成されていること(heterogenous population),および③異質なリンパ球,とくにT,Bリンパ球のリンパ組織における局在が明らかにされた.すなわち,リンパ節では胚中心を含むリンパ濾胞にB細胞が,副皮質(paracortex)にT細胞が存在している.④細網細胞と組織球とは異なる細胞であり,とくに後者については血液単球にその起源が求められるようになった.

Immunoblastic lymphadenopathy

著者: 小島瑞 ,   阿部正文

ページ範囲:P.1218 - P.1221

はじめに
 最近,angio-immunoblastic lymphadenopathy with dysproteinemia(Frizzeraら)1)あるいはimmunoblastic lymphadenopathy(Lukesら)2)などの名称で呼ばれる一群の疾患が注目されている.これらは,系統的リンパ節腫脹にしばしば肝脾腫や高γグロブリン血症を含む種々の免疫異常を伴い,病理組織学的にimmunoblastおよび小血管の増殖と間質における好酸性無構物の沈着を特徴とする疾患で,Hodgkin病周辺に位置する一種のimmunoproliferative disorderとみなされ,従来報告されたlymphoreticulosis hyperglobulinemica(Jahnkeら)3),immunodysplasia syndrome(畔柳)4),chronisches pluripotentielles immunoproliferatives Syndrom(Westerhausenら)5),immunodysplastic disease(Suchi)6),lymphogranulomatosis X(Radaszkiewiczら)7)などとほぼ同一の範疇に属する疾患と考えられる.

血小板の形態

ITPと血小板のkinetics

著者: 鯉江捷夫

ページ範囲:P.1222 - P.1223

 血小板減少性疾患の中でも,特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は,日常臨床上よく遭遇する疾患で古くから知られており,元来は骨髄巨核球からの血小板産生が何らかの不明の原因によって障害されているものと考えられていた.しかしHarringtonらによりITP患者血漿中に健常人の血小板を減少させる因子が存在することが証明され,この疾病の病態に免疫学的概念が導入された.すなわち,その後の多くの研究成果から,この血小板減少性因子は大部分IgGよりなる自己抗体で,主として脾臓で産生され,健常人や患者自身の血小板に吸着され,このように感作された血小板が脾臓その他の網内系細胞において異常に素早く無差別に破壊されること(血小板寿命の短縮)がITPの主病態であると考えられるようになっている.
 ここでは,血小板寿命の測定法,ITPにおける血小板回転の成績とその病態解析上の意義,問題点について述べる.

Bernard-Soulier症候群

著者: 山田兼雄 ,   稲垣稔

ページ範囲:P.1224 - P.1225

 1949年にBernardとSoulier1)が本症について初めて記載した.遺伝的な血小板の疾患で,出血傾向が著明で巨大血小板が認められるのを特徴とし,dystrophie thrombocytaire hemorrhagipare congenitaleと初めて記載した.近年血小板の機能に関する研究が進み,本症が血小板機能異常症の中で重要な1分類にはいることがわかり,Bernard-Soulier症候群と呼ばれ,血小板機能研究の重要な疾患となった,以下,近年になって追加された本症の知見を含めて特徴をまとめる.

骨髄増殖性疾患と血小板の異常

著者: 大熊稔

ページ範囲:P.1226 - P.1227

はじめに
 骨髄増殖性疾患(MPD)には急性型,すなわちDi Guglielmo症候群,急性骨髄性白血病および急性骨髄線維症と,慢性型すなわち本態性血小板血症(病)(ET),真性多血症(PV),慢性骨髄性白血病(CML)および骨髄線維症(MF)があり,急性型では一般に血小板は減少し出血素因が招来される1).慢性型では血小板が減少せず,むしろ著明な増加を伴うにもかかわらず出血傾向の見られることが少なくなく,また血栓症を合併することも多い1).このような慢性MPDの出血ないし血栓傾向の発現機序は十分解明されていないが,近年これらの患者における血小板の機能異常とその機序が検討され,上記の病態との関係が注目されている.そこで以下には,慢性MPD(以下単にMPDと記す)における血小板の異常につき,最近の知見を中心に記述したい.

座談会

臨床家のための血液形態学

著者: 三輪史朗 ,   前川正 ,   浦野順文 ,   高久史麿

ページ範囲:P.1228 - P.1236

 血液学的検査が多方面でめざましい進歩をとげ自動化もすすんだ今日,血液の塗抹標本をつくり顕微鏡でのぞくという作業は,忙しい日常診療においてつい疎じられがちである.そこで,改めてここで,この検査の持つ臨床上きわめて重要な意味を,骨髄穿刺の適応の問題も含めて,実地臨床医向けにお話しいただいた.

理解のための10題

ページ範囲:P.1238 - P.1240

胸部X線写真の読み方

弁膜疾患

著者: 松山正也 ,   前田如矢

ページ範囲:P.1246 - P.1252

左心房の拡大
 松山 今回は弁膜疾患について,実際の症例を読んでいただきたいと思います.
 最初の例は46歳の女性です.14年前,32歳のころ初めて心雑音を指摘されています.当時は自覚症状がなくて放置していましたが,4年ほど前に突然,左の片麻痺を起こし,そのころから,ときどきかぜをひいたりすると動悸や,呼吸困難がありました.今回は,夜突然,呼吸困難になって胸が苦しくなったということで来院したわけです.

演習 放射線診断学 神経放射線学・2

脳血管障害(1)—脳出血

著者: 八代直文 ,   前原忠行

ページ範囲:P.1254 - P.1260

はじめに
 成人に見られる脳出血の中では,高年者の高血圧症に合併し,脳卒中として発症するものの頻度が最も高い.CTの臨床的応用が普遍化した現在では,発症直後の急性期の脳内血腫の診断は非常に容易になったといえる.すなわち,新鮮な血腫は,CT上高吸収域として明瞭に描出されるため,その範囲,進展の診断は,CTによって容易かつ正確に行えるようになった.
 CTの普及が進む前は,脳内血腫の診断は気脳撮影および脳圧血管撮影によって行われてきた.とくに血管撮影の価値は高いと考えられていたわけであるが,血種の範囲,大きさに関しての血管造影診断は,血管の圧排,偏位といった,血腫のmass effectによる間接所見に頼らざるを得なかったため,正確を期することは非常に困難であった.それに対して,CTは血腫そのものを直接に高吸収域として描出するため,CTの普及により,血腫の局在診断が非常に容易かつ正確になったことは前述のとおりである.

連載

目でみるトレーニング 41

ページ範囲:P.1262 - P.1267

プライマリ・ケア

救急医療を考える(2)

著者: 熊田正春 ,   木村勝直 ,   岡部純一 ,   安田勇治

ページ範囲:P.1292 - P.1296

一次救急はどこでやる
 安田(司会) 欧米では大学病院や公立病院の救急部が24時間制で救急医療を行っていますが,日本の現状からいいますと,初療は無床の診療所で行い,入院が必要な場合は二次あるいは三次の病院に転送するという今の形しかないと思うのですが,熊田先生,いかがですか.
 熊田 そうだと思います.私は,日本でも将来は,大きな病院や大学病院で救急部がだんだんできてくると見ています.

臨床免疫学講座

移植とGVH反応

著者: 堀内篤

ページ範囲:P.1270 - P.1273

 機能が低下した臓器を健全な臓器と容易におきかえることができるならば,治療医学の流れもかなり変っていたと思う.100年以上前から始まった皮膚移植の研究から.異なったヒトの間で行われた移植片は数日後壊死に陥るが,一卵性双生児間あるいは司じ個体内に移植した場合には生着することがわかっていた,1940年以後になって遺伝約に均一な近交系マウスが開発され,同種皮膚移植片の拒絶は非自己である移植抗原transplantation antigenに対する免疫反応であることが明らかにされた,その後組織適合性と移植の関係が重視され組織適合性抗原histocompatibility antigenの研究は急速に進歩し,また臨床では腎移植を中心とした臓器移植が発展した.すでに本誌6月号で述べたように,現在組織適合性抗原としてわかっているおもなものは①主要(major)組織適合性抗原(系)であるHLA human leukocyte system A抗原。②副(minor)組織適合性抗原〔系)であるH-Y抗原,③赤血球型物質であるABO抗原などである.

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・29

エストロジェン,プロジェステロン

著者: 屋形稔

ページ範囲:P.1274 - P.1277

エストロジェン,プロジェステロンの分泌と調節
 エストロジェン(ES)は主として卵巣(卵胞)から,また黄体,胎盤でも産生され,副腎皮質,睾丸でも少量産生される.プロジェステロン(PS)は卵巣(黄体)で産生される主なステロイドで,副腎,睾丸からも一部,妊娠後期には胎盤で多量に産生される.
 LH,FSH(本誌17巻1号P.121,図1-a)の項で示したごとく,ES産生はFSHにより促され,PS産生はLHにより促され,これらは視床下部,下垂体に作用しLH,FSHの分泌抑制をきたす,この際ESにはLH,FSHの分泌をきたすpositive feed back作用もあることを述べた.ES分泌は月経周期中に変化を示すが,これはFSHによる卵胞発育から分泌されたESのサージ(波)がひきがねとなり,LHサージをきたし,排卵を誘発するといった変動にもとづく.PSはLHによる刺激で分泌されるが,LHが黄体のアデニールサイクラーゼを活性化し,c-AMPの増大を促し蛋白合成を起こして分泌を亢進せしめると考えられている.メラトニンもPS合成を促進せしめるといわれる.

老人診療のコツ

無症状でも心筋梗塞

著者: 大友英一

ページ範囲:P.1278 - P.1281

 老年者では非定型的な心筋梗塞,とくに全く疼痛のない心筋梗塞が稀ではなく,脳症状で発症したりする.また原因の明確でないうっ血性心不全が心筋梗塞に由来することもある.胸腹部の不定の症状に際してはまず心電図検査を行う.

臨床講座=癌化学療法

胃癌の化学療法

著者: 名倉英一 ,   小川一誠

ページ範囲:P.1282 - P.1285

はじめに
 本邦の胃癌の死亡率は1960年頃より減少傾向にあるとはいえ,1977年には人口各10万人に対して男34人,女22人の人が胃癌で死亡しており,依然として癌死亡総数の約3分の1を占めている1).また現在,早期胃癌においては手術後の5年生存率はいずれの施設でも90%以上で対照人口の5年生存率と比較するとほぼ治癒といえる水準に達している.よって,胃癌撲滅のためには早期胃癌の発見が最も大切である.しかし,われわれが日常経験する胃癌患者の大部分は手術不能の進行胃癌または術後再発した症例であることもまた事実であり,そのため化学療法の担う役割は非常に重要である.本稿では進行胃癌に対する化学療法の現況に関して簡略に記述したい.

外来診療・ここが聞きたい

赤血球増加傾向のとき

著者: 山口潜 ,   西崎統

ページ範囲:P.1286 - P.1290

症例
 患者 S. I. 43歳男性,自由業
 現病歴 生来,健康であったが,社会人になって以来非常に不規則な生活を続けている.数年前からときどき頭重感,めまいがあり,最近になって,午後から夕方にかけて症状が増強するとのことで来院した.
喫煙:40本/日.
アルコール:ウイスキー水割5〜6杯/日.

第143回呼吸器臨床懇話会

呼吸器疾患の臨床における形態と機能(その2)—症例を中心とした問題の解析

著者: 岡安大仁 ,   可部順三郎 ,   芳賀敏彦 ,   岩井和郎 ,   吉岡一郎 ,   松井泰夫 ,   堀江孝至 ,   折津愈 ,   田中元一 ,   杉田博宣 ,   河端美則 ,   大塚盛男 ,   宍戸真司 ,   関根球一郎

ページ範囲:P.1300 - P.1306

第5例 34歳 女
肺サルコイドーシス
 可部 34歳の女性で,5年ぐらい前から眼の症状がありました.しかし,呼吸器の症状は全くなかったのですが,たまたまレントゲン写真を撮って異常を指摘され,入院しております.
 胸部X線(図10)では両側のとくに上肺野を中心としてびまん性に粒状影および線状,索状影があります.両側の肺門の挙上があって,下肺野はそれほどの浸潤影や散布像はないのですが,少し気腫化を起こしている可能性があります.また,両側のリンパ節の腫張があるように思われ,それはCTでも証明されております.

天地人

国民的な才能

著者:

ページ範囲:P.1307 - P.1307

 わが国で行われる国際学会は例外なく評判が良い.organizationがすばらしいというのである.ふだん行われる国内の学会もそうなのだが,これはわれわれにとってあたりまえのことになってしまって,だれも誉めてはくれない.外国入から激賞されるとはじめてそうかと気がつくのである.
 たしかに南は南米から北はフランスにいたるまで,学会の組織運営はわが国に遠く及ばない.わずかにわが国に匹敵できるのは西ドイッと米国くらいのものであろう.つまりラテン系と呼ばれる国々は,こういったことが下手とはいわぬまでも上手でないのである.じつに不思議である.ラテン系という以上,昔のローマ帝国の血を引いているはずである.ローマ帝国こそ,そのorganizationの立派さで世界に覇をとなえたのではなかったか.米国はさておくとしても,ドイツはローマ時代にはいわゆるBarbariであったはずである.

オスラー博士の生涯・85

満70歳の誕生日を迎えて(1919年)

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1308 - P.1311

 1919年の5月に,オスラーが名誉ある英国古典協会の会長としてオクスフォード大学の神学校で行った講演「古い人文科学と新しい科学」は,聴衆に絶大な感銘を与えた.

他科のトピックス

緑内障の薬物療法—とくにβ遮断剤について

著者: 高瀬正彌

ページ範囲:P.1244 - P.1245

緑内障の発症機転
 緑内障(Glaucoma)とは病的眼圧亢進に起因し,眼に機能的・器質的障害が起こる一つの疾病群と解することができる.
 眼圧亢進は,房水産生と房水流出のバランスの乱れにより出現する.眼圧亢進のメカニズムは病型により房水流出低下をきたすことによるもの(原発性開放隅角緑内障),主に解剖学的要因で隅角閉塞をきたし房水流出路ブロックによるもの(原発性閉塞隅角緑内障),房水産生増加に原因が求められるもの(緑内障性毛様体発症),およびこれらの因子の組み合わせによるものがある.

診療相談室

慢性骨髄性白血病急性転化の完全寛解導入後の治療

著者: 山口潜

ページ範囲:P.1241 - P.1241

質問 慢性骨髄性白血病のblastic crisisで完全寛解を得ましたが,その後の治療は急性骨髄性白血病に準ずるべきか,慢性骨髄性白血病の治療をすべきなのかお教えください. (八代市 M. T. 生 28歳,勤務医)

紫煙考

無煙国家づくりをめざして

著者: 福田勝洋

ページ範囲:P.1312 - P.1313

 スウェーデンは国をあげて喫煙抑制に努力しているが,無煙国家といっても完全に喫煙を禁止する禁煙国家を当初からめざしているわけではなく,1970年のスウェーデン国民1人当たり年間紙巻きたばこ消費量の1,620本を1920年代当時のそれの約300本にすること,他の種類のたばこ消費量を増加させないこと,そして社会全体が反喫煙的となり,たばこが再び公衆衛生上の大きな問題とならないような国とすることを目標として具体的な対策を始めた.
 この間の事情は,スウェーデンのNTS:Nationalföreningen för upplysning om tobakens skadeverkningar(喫煙の有害作用の広報活動推進協会)で1973年に出したA National Smoking Control Programmeという小冊子1)に詳しく述べられているので,以下それに基づいてスウェーデンの活動を概観してみよう.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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