icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina17巻8号

1980年08月発行

文献概要

今月の主題 今日の血液形態学 赤血球の形態異常

鉄芽球性貧血

著者: 厨信一郎1 野村武夫2

所属機関: 1日本医科大学・第3内科 2日本医科大学・内科

ページ範囲:P.1181 - P.1183

文献購入ページに移動
はじめに
 細胞質に光顕レベルで観察しうる非ヘモグロビン鉄顆粒を持つ赤芽球を鉄芽球sideroblastと称し,正常ヒト骨髄においては赤芽球の30ないし50%を占めている1).鉄芽球のうち,多数の鉄顆粒が核をとりまくように配列しているものをとくに環状鉄芽球ringed sideroblast(カラーグラフp.1165,図4)と称し,骨髄における多数の環状鉄芽球出現を特徴とする一連の貧血症を総称して鉄芽球性貧血sideroblastic anemia(以下SA)と呼んでいる.本症は単一疾患ではなく原因はさまざまであるが,その発症機序はいずれもヘム合成経路の酵素異常に基づくと考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?