文献詳細
今月の主題 今日の血液形態学
白血病細胞の形態学
文献概要
はじめに
Hairy cell leukemia(HCL)は,1958年Bouroncleらによりleukemic reticuloendotheliosisとして報告されたのに始まるが,その後,本症の疾患としての独立性がほぼ確立され,これら2つの名称は欧米では同義語的に使用されている.しかし,本症の細胞起原については今日なお不明な点があり,世界的にも血液学上の大きな問題となっている.本邦ではこれまで10数例の報告がなされているにすぎないが,その理由として本症が慢性リンパ性白血病と同様に日本人に稀な疾患であるのか,本症に対する認識がいまだ十分でないことによるのか明らかでない.
HCLの詳細については柴田,木谷のすぐれた論文を参照していただくとして,本稿では筆者らが経験した症例を示しつつその要点を解説したい.
Hairy cell leukemia(HCL)は,1958年Bouroncleらによりleukemic reticuloendotheliosisとして報告されたのに始まるが,その後,本症の疾患としての独立性がほぼ確立され,これら2つの名称は欧米では同義語的に使用されている.しかし,本症の細胞起原については今日なお不明な点があり,世界的にも血液学上の大きな問題となっている.本邦ではこれまで10数例の報告がなされているにすぎないが,その理由として本症が慢性リンパ性白血病と同様に日本人に稀な疾患であるのか,本症に対する認識がいまだ十分でないことによるのか明らかでない.
HCLの詳細については柴田,木谷のすぐれた論文を参照していただくとして,本稿では筆者らが経験した症例を示しつつその要点を解説したい.
掲載誌情報