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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻8号

1980年08月発行

文献概要

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・29

エストロジェン,プロジェステロン

著者: 屋形稔1

所属機関: 1新潟大学医学部・中央検査部

ページ範囲:P.1274 - P.1277

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エストロジェン,プロジェステロンの分泌と調節
 エストロジェン(ES)は主として卵巣(卵胞)から,また黄体,胎盤でも産生され,副腎皮質,睾丸でも少量産生される.プロジェステロン(PS)は卵巣(黄体)で産生される主なステロイドで,副腎,睾丸からも一部,妊娠後期には胎盤で多量に産生される.
 LH,FSH(本誌17巻1号P.121,図1-a)の項で示したごとく,ES産生はFSHにより促され,PS産生はLHにより促され,これらは視床下部,下垂体に作用しLH,FSHの分泌抑制をきたす,この際ESにはLH,FSHの分泌をきたすpositive feed back作用もあることを述べた.ES分泌は月経周期中に変化を示すが,これはFSHによる卵胞発育から分泌されたESのサージ(波)がひきがねとなり,LHサージをきたし,排卵を誘発するといった変動にもとづく.PSはLHによる刺激で分泌されるが,LHが黄体のアデニールサイクラーゼを活性化し,c-AMPの増大を促し蛋白合成を起こして分泌を亢進せしめると考えられている.メラトニンもPS合成を促進せしめるといわれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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