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文献概要
今月の主題 膵と胆道疾患 診断のすすめ方
慢性膵炎の診断基準
著者: 本間達二1 長田敦夫2
所属機関: 1信州大学医学部・第2内科 2信州大学医学部・内科
ページ範囲:P.1336 - P.1337
文献購入ページに移動しかしながら,臨床的には組織生検をくり返すのが不可能なこともあって,確定診断は容易ではない.腹部の不定愁訴をもつ患者に,通常の外来診察や外来検査をして胃・十二指腸や肝・胆道系に異常所見の認められぬとき,かつての「慢性胃炎」や「慢性肝炎」のように,“診断のクズカゴ”として「慢性膵炎」の病名が使用されることも少なくない.膵検査法のあまりなかった10年前には,慢性膵炎を疑診病名として使用することもやむをえなかったが,現在すでにいくつかの膵検査法の応用されている状況では「慢性膵炎」の病名をあいまいに使うことは慎むげきであろう.この意味からも,これまでも述べた慢性膵炎の診断基準をあらためて整理してみるのも無益ではないと思われる.
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