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臨床免疫学講座
母児間の免疫反応
著者: 堀内篤1
所属機関: 1近畿大学医学部・第3内科
ページ範囲:P.1436 - P.1440
文献購入ページに移動 妊娠による母親と胎児の相互関係については母児相関maternal-fetal relationshipとよばれて今までにいろいろな研究が行われてきた.しかし,妊娠を免疫学的立場から考えると,今まで述べてきた理論からはまったく理解しにくい機序が成立していることになる.すなわち受精卵の子宮内膜への着床は精子(移植抗原)による感作であり,また同種移植allograft(この場合1/2が父親からの組織適合性抗原をもっている)であるにもかかわらず,母体による拒絶反応がおこらずに一定期間妊娠が維持されるという現象である.ここではこの問題に対する考え方と胎児・新生児溶血性疾患について述べることにする.
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