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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻1号

1981年01月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病診療の現況 合併症

神経障害

著者: 松岡健平1

所属機関: 1東京都済生会中央病院・内科

ページ範囲:P.42 - P.43

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 糖尿病患者に神経障害が合併することは古くから知られており,diffuse symmetrical neuropathyとmononeuropathyに大別される.前者は体神経系に広くpolyneuropathyの型で発現すると同時に,自律神経系も侵される.後者はまったく趣きを異にし,その症状の予後が良好なのに比べ,永久に不治であるかのごとく続く期間がある.原因はインスリン作用不足下における高血糖状態より,神経組織にpolyol類が蓄積し,ブドウ糖のとり込みに反比例してmyoinositolの減少がみられる.結果として,節性脱髄や軸索変性が起こっていることがわかっており,原因は代謝性の要因であることが示唆されている.後者は脳神経あるいは体神経系の単一の神経支配領域に症状をもたらし,無治療の状態でも2週間から3カ月のうちに改善をみることから,血管閉塞が原因とされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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