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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻1号

1981年01月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病診療の現況 治療

インスリン治療の原則

著者: 松田文子1

所属機関: 1自治医科大学・内分泌代謝科

ページ範囲:P.49 - P.51

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 糖尿病治療におけるインスリン療法は一種のホルモン補充療法と解されるが,ほかのホルモン補充療法に比較して問題点が多い.現在のインスリン製剤と投与法の範囲では,理想的な補充療法を実施することは不可能である.それはインスリンの生理的分泌は門脈内になされること,食事摂取で速やかに上昇するきめ細い生理的リズムがあること,ほかのホルモンとの拮抗または共同作用が存在すること,ならびに組織でのインスリン感受性の変化や,需要量の変動があることなどのためである.
 糖尿病は単にインスリンの絶対的不足のみで生じるものではなく,組織でのインスリン作用の障害,インスリン需要量の増大による相対的不足,およびインスリン分泌調節のずれなどで起こる種種の不均一な病態を総称している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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