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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻1号

1981年01月発行

異常値の出るメカニズム・34

尿比重と尿浸透圧

著者: 河合忠1

所属機関: 1自治医科大学・臨床病理学

ページ範囲:P.105 - P.107

文献概要

尿比重・浸透圧の検査法
 尿比重測定には,尿比重計(浮秤計)を使う方法と尿屈折計を使う方法とがある.元来,尿比重計を使っていたが,尿比重と尿屈折率がほぼ相関することから,わが国では1965年ごろから広く使われはじめた.しかし,屈折計の目盛の基礎となるノモグラムは多数試料の実測によって経験的に作成されたものであるため,メーカーによって異なる.また,食塩や尿素では比重と屈折率に及ぼす度合が異なり,しかも食習慣によって尿組成が大きく異なるため,尿屈折計法による測定値と比重計による測定値にかなり乖離のみられることが少なくない.そこで,わが国の実状に合った日本臨床病理学会ノモグラムが発表されている(臨床病理27:1026-1031,1979).今後,尿屈折計の目盛は本ノモグラムによって作成されることにより,規準化が可能となる.
 尿浸透圧測定は浸透圧計により行うが,近年では小型機器も市販されるようになり,かなり広く実施されるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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