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今月の主題 脳循環の基礎と臨床 脳循環障害の治療
血栓溶解剤—その適応を中心として
著者: 荒木五郎1
所属機関: 1脳血管研究所美原記念病院
ページ範囲:P.1743 - P.1745
文献購入ページに移動 血栓溶解剤は,プラスミノーゲンをプラスミンにするアクチベーターで,ウロキナーゼ(以下UKと略す)が広く使用されている.この線溶療法の目的は,脳梗塞にUKを投与して血栓を溶解して,血流を再開通させることにより脳梗塞巣を最少限に止めるということにある.しかし,血栓が実際に溶解するかどうか,また溶解後の血流再開に際し,神経機能が回復しうるかどうか,さらに再開通による続発症(脳浮腫,出血性梗塞)が起こらないかどうかが問題となる.このような問題点を含み,適応の選択には,慎重とならざるをえないというのが現状である.UK投与の対象が脳血栓か脳塞栓か,発症からUK投与までの時間によっても,その効果,合併症も異なってくる.
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