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雑誌目次

雑誌文献

medicina18巻11号

1981年11月発行

雑誌目次

今月の主題 白血病—最新の概念と治療

白血病の成因をめぐって

著者: 野村武夫

ページ範囲:P.1842 - P.1843

 白血病の発生には,宿主側の条件と環境要因が複雑にからみあっている.白血病の成因に関する情報は,家畜や実験動物についての観察で入手されたものが多く,これをすべてそのままヒト白血病に適用するわけにはいかない.また,ヒト白血病は臨床像,病理所見,治療に対する反応,発病年齢,地理的分布など多様性に富み,単一疾患とみなすのははばかられ,病型ごとに,あるいは同一病型に属しても症例ごとに,想定される諸要因のウエイトがさまざまであることも考えられる.

白血病はどこまで治るか

著者: 川島康平 ,   山田一正

ページ範囲:P.1844 - P.1846

 一般に急性白血病では1011〜1012個の白血病細胞が存在し,化学療法により寛解状態が得られたときには105〜106個に減少すると考えられている.それゆえ,急性白血病を治癒させるためには,白血病細胞をできる限り根絶することがきわめて重要なこととなる.1957年Skipperらは実験白血病L1210細胞による成績から,急性白血病治療のためのtotal cell kill理念を示し,これに準じた治療法によりZuelzer(1963),Brubaker(1963)らは当時では優れた臨床成績を報告した.以後,急性白血病の治療は新しい抗癌剤の臨床導入とともに,この理念のもとに貫かれてきている.1965年Burchena1らは71例の急性白血病5年以上生存例を報告し,8年生存例には再発の危険がきわめて少ない事実を認めた.この報告により,急性白血病が不治の病から治癒しうる疾患として位置づけられたことは意義深い.
 本邦でも,1964年の第1次急性白血病5年以上長期生存例の全国調査以降,継続的に調査が実施されてきた.第1次3例,第2次(1966)7例,第3次(1971)50例,第4次(1974)95例,第5次(1976)178例,そして第6次(1978)304例と,着実な成果がおさめられている.本稿では,主として急性白血病長期生存例の第7次(1980)調査成績をもとに,急性白血病の治癒の問題を考えてみたい.

病態

染色体異常

著者: 鎌田七男

ページ範囲:P.1848 - P.1849

 これまでの血液学における白血病の定義は,「白血球生成組織が系統的にびまん性に,不可逆性に,無制限に増殖する疾患」とされていた,しかし,1970年代にはいってから血液学のめざましい進歩とともに,白血病の概念が多少変化しつつある.それは,これまでの白血病の定義に加うるに,幹細胞レベルでの腫瘍化であり,分化の異常を伴いクローン性に増殖してくるものであるという事実がいくつか明らかにされてきたためである.白血病における染色体研究は,このような考え方の大きな推進力となってきた.本稿ではこれらの事実をふまえながら,白血病の診断や病態を考えるうえで染色体異常をどのようにとらえたらよいか,仮説的なものも含めながら考察してみたい.

血液幹細胞

著者: 溝口秀昭

ページ範囲:P.1850 - P.1852

 近年,白血病は血液幹細胞の異常であることが認められている.本稿では,白血病における正常の血液幹細胞と白血病性幹細胞について述べることにする.

細胞回転

著者: 御供泰治 ,   仁田正和

ページ範囲:P.1853 - P.1855

 白血病の治療が,白血病細胞との戦いだとするならば,その戦いに勝利を得るための第一歩は,まず相手をよく知ることであり,"細胞回転(cell kinetics)"という研究分野は,そうした目的を達成するために生まれた学問である.

CMLの急性転化の病型

著者: 坂本忍

ページ範囲:P.1856 - P.1858

 慢性骨髄性白血病(CML)は,一般に治療に比較的よく反応する慢性期を経て急性転化(blasticcrisis)を起こしてくる.臨床的にはCMLの急性転化への進展を阻止する治療法の開発が待たれるが,これとともに最近の免疫学的検索法や酵素化学的検索法,in vitroでの培養による造血幹細胞の検索法などの進歩によりCMLの病態生理の解明がなされ,CMLの急性転化はひと頃考えられていたような骨髄芽球の増殖する症例ばかりでなく,リンパ球系幼若細胞の増殖する症例の存在が認識されるに至り,CMLの急性転化は,造血幹細胞のレベルでの異常によるきわめて不均一な病態と考えられるようなってきている.

診断

初期診断

著者: 長村重之 ,   井口祐三

ページ範囲:P.1859 - P.1861

 白血病,ことに急性白血病は,初診時見逃すことなく的確に診断を下し,適切な多剤併用化学療法を施すことが予後を改善するうえに重要なことはいうまでもない.現在,急性白血病の5年以上生存例が小児を含めて500例を超えている状況下において,とくに初期診断が重要である.
 一般に急性白血病の臨床症状の発現は,造血組織における白血病細胞の増殖の度合と他の臓器への白血病細胞の浸潤の有無によって左右される.通常,末梢血液および骨髄における白血病細胞の増殖によって,生体を防衛する正常の造血組織の増殖が抑制されるために,種々の程度の貧血,顆粒球減少,血小板減少をきたす.時には汎血球減少をきたすことも稀でない.それにより貧血,感染症,出血傾向という主要症状が出現し,さらに白血病細胞の浸潤による肝脾腫,リンパ節腫,中枢神経白血病が進展し,種々の症状が出現するに至るのである.したがって,これらの症状が出現した場合,いち早く血液検査を行うことが重要な意味があるが,偶然の機会に血液検査をうけて白血病が発見される場合も40%近くあって案外多い.通常,血液検査のきっかけとなる場合は貧血症状が一番多く,倦怠感,発熱などがこれに次ぎ,口腔症状・骨痛・出血傾向なども血液検査をうける動機となっている.

免疫学的診断法

著者: 中原一彦

ページ範囲:P.1862 - P.1864

 1966年,ClamanとMillerによりリンパ球にT,B2系統のサブポピュレーションがあることが発見されて以来,免疫学は医学,生物学の分野に燎原の炎のごとく急速に広がり,主としてマウスを中心に解析されたそのしくみは,ヒトの血液疾患の診断に応用されるようになった.本稿では白血病を中心に免疫学的診断法の主なものを概説し,とくに急性リンパ球性白血病(ALL)のマーカーとしての糖脂質(asialo GM1),および近年急速に臨床応用が普及してきた単クローン性抗体について,その一端を紹介する.

急性白血病のFAB分類と芽球の形態図譜

著者: 早川佳夫 ,   大島年照 ,   天木一太

ページ範囲:P.1865 - P.1868

 急性白血病の分類は,諸家により種々の分類および名称が唱えられ,国際的に十分な統一がなされなかった.とくにペルオキシダーゼ反応陰性白血病は,形態学的に骨髄性なのかリンパ性なのか診断することが困難であり,急性白血病のより客観的な分類が従来より望まれていた.
 1976年French-American-British co-operative groupにより提唱されたFAB分類1)は,急性白血病の各病型をより明確に定義しており,①国際的である,②未治療時のRomanowsky染色を基本にする,③比較的容易に行える特殊染色を補助とする,④標本上主体を占める細胞の所見を基本にする,⑤治療効果や染色体分析との相関性がある,⑥L1やM2など新しく簡単な表現を用いる,などの点で優れ,国際的にも関心が高く,国内でも最近の血液学会でシンポジウムのテーマに取り上げられている.

新しい概念

非定型的白血病

著者: 喜多嶋康一

ページ範囲:P.1870 - P.1872

 先般第22回日本臨床血液学会総会(1980)において,「非定型性白血病」と題するシンポジウム1)が行われたので,その成果をふまえて本症の概念,病態,治療についての最近の知見の概要を述べる.

hemopoietic dysplasia

著者: 山口潜

ページ範囲:P.1874 - P.1875

概念
 急性白血病の早期兆候についてはじめて記載がみられるのは,1940年代のフランスの文献であるといわれている(Dustin MP 1944,Marchal Gら1944).1949年,Halnilton-Paterson JLはActa Haematol 2:309に,"preleukaemic anaemia"という診断を記載している.以前にはいわゆるpreleukemic syndromeは稀なものと考えられていたが,最近では稀な病態ではなく,Linman JWら1)(1978)は米国で年間1,500例の新患が発生していると想像している.
 従来,白血病は1つのcell line,たとえば顆粒球系がおかされる病態と考えられてきたが,慢性骨髄性白血病に比較的に特異性をもって観察される染色体異常―Ph1染色体―が,顆粒球系のみならず赤芽球・巨核球にもみられることが確認され,慢性骨髄性白血病も3系統の全血球系の腫瘍と解されるようになった.急性骨髄性白血病の診断時にも,単球系・赤芽球系,巨核球系の腫瘍性増殖が疑われる所見をみることが多く,「汎骨髄症」の進展中の一断面をみているという解釈もなされている.

成人T細胞性白血病

著者: 木下研一郎 ,   上平憲 ,   池田柊一

ページ範囲:P.1876 - P.1877

疾患概念
 成人T細胞性白血病(adult T-cell leukemia:ATL)は,1976年に高月らにより提唱された疾患概念である.その特徴を要約すると,小児に多い急性リンパ性白血病と異なり40歳以後の成人に好発し,羊赤血球とロゼットを形成する核変形の強いT細胞が末梢血に多数出現し,これらの白血病細胞が多くの臓器へ浸潤(ことに皮膚病変が特徴的)するとともに,高Ca血症や免疫不全に基づく各種感染症を高率に合併する予後不良の疾患である.また本症は外国には少なく,日本のなかでも南西日本,ことに九州地方に多い点が地理病理学的に注目されている.
 本疾患の本態は,T細胞由来のnon-Hodgkin's lymphoma(NHL)の白血化例であるが,腫瘍細胞が小型のものほど白血化する傾向が強く,ATLの状態になりやすい.そのリンパ節組織像は,本邦の病理学者グループ(Lymphoma Study Group)によって1978年に発表された新分類(LSG分類)で多形細胞型を呈することが多い.

hairy cell leukemia

著者: 木谷照夫

ページ範囲:P.1878 - P.1879

 6年前筆者らが初めてhairy cell leukemia(HCL)の本邦例と題して3症例を報告して以来,わが国でもすでに20例を越える症例が報告され,欧米に比して極度に発生率が少ないと考えられているこの白血病も,次第に見出される頻度が増してきている.といっても,欧米のように1つの研究機関なり病院が多数例を集めてこの疾患の問題点を研究するにはまだ症例が乏しく,個々の例が稀少な症例報告として発表されているのが現況である.しかし,この疾患が貴重な症例として重視されるのは,何もその稀少価値によるものではない.この白血病細胞は特異な形態にもかかわらず,生理的な血球中に類似の細胞を容易に見出すことができない.そこでこの白血病細胞の由来する,腫瘍化をおこした元の生理的な細胞は何であるのか,またその細胞は多様なリンパ系・組織球系細胞の中でどこに位置づけられ,どのように生体内に分布し,どのような生理的な機能を担っているのかを知るのが重要な課題なのである.もちろん,腫瘍化に伴って本来持たない形態上の特性をそなえるようになったのかもしれないが,しかしこれほど十分成熟,分化したように見える細胞で,しかもこのような慢性経過をとる腫瘍では,腫瘍異形によりまったく新しい形態的特徴をそなえるようになることは考えにくい.ともあれ,この白血病細胞の細胞学的,免疫学的研究は興味深いものである.

acuteおよびchronic myelomonocytic leukemia

著者: 大橋辰哉

ページ範囲:P.1880 - P.1881

概念とその変遷
 欧米では,古くから単球性白血病には骨髄単球性白血病(myelomonocytic leukemia:MMoL,Naegeli型単球白血病)とSchilling型単球性白血病の2種があるとされていたが,本邦では,単球性白血病(monocytic leukemia:MoL)という名称のみが用いられており,MMoLという名称は用いられていなかったため混乱があった.
 欧米での従来からのMMoLというのは,骨髄では骨髄芽球が増加し,末梢血では単球が増加している急性型のものをいっており,単球は骨髄で骨髄芽球から分化するという考えを基礎にしていた.しかし,Saarni & Linman1)やZittounら2)が,単球の細胞起原はともかく,単球系と顆粒球系の両方の細胞が病的増殖して共存している白血病をMMoLということを提唱し,Metcalfがin vitroの実験から顆粒球と単球は同一の幹細胞から分化すると報告して以来,新しい意味でのMMoLの概念が生じてきた.

中枢神経白血病

著者: 藤本孟男

ページ範囲:P.1882 - P.1884

 治療の新しい進歩は,悪性腫瘍の経過に大きな影響を与える.とくに急性リンパ性白血病(ALL)や悪性リンパ腫などのリンパ系悪性腫瘍の化学療法の進歩は,その予後の著明な改善とともに,疾病の自然歴に大きな変貌をもたらした.その1つは腫瘍細胞の中枢神経系浸潤である.白血病では,この合併症は中枢神経系白血病(CNS-白血病)または白血病細胞の浸潤が髄膜に著明にみられるので髄膜白血病(meningeal leukemia)とよばれる.このCNS-白血病は,これまでも稀とはいえ発症していたが,化学療法の進歩で血液学的寛解が著明に改善し延長されると高頻度になり,長期完全寛解(治癒)を中断する最大の関門になってきた.これは中枢神経系が血液・脳関門のため,抗白血病剤が十分浸透しがたい薬理学的聖域の1つであり,この部位に散布された白血病細胞が増殖・浸潤する時間的余裕が与えられたためである.
 CNS-白血病の頻度は,ALLでは1960年以前に4〜25%であったが,1960年後半以後には27〜61%と増加し,AMLでも最近の化学療法の進歩によりALLと同様の経過をとり,12%と増加してきている(表).

高齢者白血病

著者: 勝沼英宇 ,   和田斉 ,   宮本佳則 ,   仙場教三 ,   佐貫稔 ,   鈴木千里

ページ範囲:P.1885 - P.1887

 近年,日本人の平均寿命は延長し,老年期も65歳から100歳以上にまで広がり,老人像も年代によって少しずつ異なっていることが指摘されている.それゆえ老年期を老化の程度によって区分しようと試みる傾向にある.生理的老化が78歳前後から顕著に出現することから,80歳までを高齢期,80歳以上を超高齢期,そして100歳以上をCenterianと呼称することが提唱されている.よって,本稿は65歳から超高齢者の年代に入るまでの年齢の老人にみられる急性白血病ということに限定して,高齢老白血病の概念を述べる.
 加齢とともに臓器の機能が低下するということは,Shockのすぐれたvertical stasticsによって,もはや誰もこれを疑うものはない.すなわち彼らによれば,人の生理機能は30歳をピークとして,以後肺,腎,心の順位に年とともに低下し,60歳には1/3〜1/2に,80歳にはほぼ1/2に低下するという.造血機能もまた同様で,Custerも骨髄における造血機能は60代で1/3に低下すると報告しており,筆者らの教室における研究成績もほぼ同じである.このように加齢に伴って造血機能が低下してゆけば,これを基盤にして発病する血液疾患は,臓器機能が低下していない青壮年者の疾患と病態,治療に対して反応像が異なることは考えられよう.事実,老人の白血病では病型,臨床像,治療などが青壮年と異なっている.

治療

成人急性非リンパ性白血病のDCMP 2段治療法

著者: 宇塚善郎

ページ範囲:P.1888 - P.1893

 最近,Daunorubicin,AdriamycinおよびCytosinearabinosideなどを中心とした強力な併用療法の発達によって,成人急性非リンパ性白血病(ANLL)の治療は目ざましい進歩を遂げており,1970年前半には世界の最高水準の成績とされた初回完全寛解率50〜60%は,いまやほとんどのセンターで達しうる標準の成績となっている.
 とくにわが国では,著者らがDCMP 2段治療法を開発し,その治療理念と80%を超える完全寛解率を報告し,その後多くの施設で80%に達する初回完全寛解率が報告されているが,PetersonおよびBloomfield1)は,最近の文献で成人ANLLに対する初回完全寛解率が80%を超える成績として,GaleおよびCline,PetersonおよびBloomfieldら,ReeおよびHayhoe,さらに著者らの成績をあげている.

慢性白血病の治療法

著者: 柴田昭 ,   藤原正博

ページ範囲:P.1894 - P.1896

 慢性白血病はこれまで骨髄性とリンパ性とに二大別されてきたが,最近になって新たに慢性単球性白血病,慢性骨髄単球性白血病,慢性好中球性白血病などの概念が提唱されている.しかしここでは,従来どおり慢性骨髄性白血病(CML)と慢性リンパ性白血病(CLL)について述べることとし,その主な治療法を表に示した,この具体的な説明は別著1,2)にゆずり,ここでは主としてCMLに関し,最近注目を集めているいくつかの治療法について紹介したい.

新しい抗白血病剤

著者: 中村徹 ,   上田孝典

ページ範囲:P.1899 - P.1901

 白血病は,悪性腫瘍のなかでも化学療法が比較的よく奏効する疾患であり,種々の抗腫瘍剤が,一定の投与スケジュールにより使用されてきた.これらの薬剤は,その種類によって奏効しやすい病型が異なり,急性非リンパ性白血病に対してはDCMP療法(Daunorubicin,Cytosine arabinoside,6MP,Prednisolone),急性リンパ性白血病に対してはVP療法(Vinca alkaloid,Prednisolone),慢性骨髄性白血病に対してはBusulfanやDibromomannitolなどが比較的よく用いられている.
 その結果,急性白血病の寛解率および生存期間は近年著明に改善されたが,まだ決して満足すべき状態にあるとはいいがたい.その理由として,これらの薬剤が急速に不活性化されたり,また骨髄抑制をはじめとする重篤な副作用を有するなどの問題点を有し,一定量以上の薬剤を投与することが困難であるため,体内に残存する白血病細胞を十分減少させ得ない点をあげることができる.

免疫化学療法

著者: 大野竜三

ページ範囲:P.1902 - P.1903

 急性白血病に対する化学療法の進歩は目覚ましく,完全寛解率の向上と生存期間の着実なる延長を認めている.しかし,抗白血病剤による維持療法にもかかわらず,大部分は再発し死の転帰をとるのが現状である.したがって,化学療法に加える他の治療法の開発が切望され,その一手段としての免疫療法は,Matheらの小児急性リンパ性白血病に対して有効であったとする報告1)以来,各種の方法で急性白血病に対し試みられ,これが有効であったとする報告あるいは無効であったとする報告がみられる.
 しかしながら,急性白血病も含めた人癌の免疫療法は現在重大な転換期を迎えているといってよく,これまでのBCGを中心とした非特異的免疫療法のみではけっして十分でなく,何らかの特異的免疫療法の応用を考えるべき時にきていると思われる.

成分輸血

著者: 武尾宏 ,   天木一太

ページ範囲:P.1904 - P.1905

 白血病の化学療法には,支持療法すなわち出血および感染症に対する対策がぜひ必要である.白血病化学療法は強く実施するほど効果が大きいが,それをどれだけ成功させるかは,第1に支持療法が十分に行われるかどうかにかかっているといっても過言ではない.
 しかし,支持療法としての輸血は十分に行えばそれでよいというものではない.輸血は他人の血球や血漿を移入することであるから,同種感作ということが起こり,免疫反応を起こすからである。

骨髄移植

著者: 服部絢一

ページ範囲:P.1906 - P.1907

 骨髄移植は世界ですでに推定2,000例以上実施されているが,その過半数は急性白血病に行われている.その成功率も4年前の14%から最近では50〜60%に高められ,いまや骨髄移植は白血病に対する有力な治療法とみなされている.骨髄移植の歴史をみると,数多くの試行錯誤の末,確かに成功例がでるようになったのは1970年以降である.成功の鍵を握る条件とは,①HLA(組織適合抗原)の一致するドナー(提供者)がいる,②拒絶やgraft-versus-host reaction(GVHR,移植片宿主反応)を予防するため,強力な免疫抑制処置を行う,③その処置で起こる骨髄無形成を十分支持することなどである.ここでは骨髄移植の実際を述べ,その現況を解説したい.

簡易無菌装置

著者: 堀内篤 ,   長谷川広文

ページ範囲:P.1908 - P.1910

 白血病に合併しやすい重症感染症の予防に,無菌病室の使用が普及しはじめている.しかし,その設備および管理に費用がかかること,入室時のスタッフの操作が煩雑であることなどのために,白血病を主として扱っているクリニック以外ではあまり歓迎されない.筆者らは,白血病に合併する感染症の中で最も頻度の高い呼吸器感染症を防止することに主眼をおいて,簡易無菌装置を使用しているので紹介する.

座談会

一般病院での白血病診療—その問題点と課題

著者: 下山正徳 ,   正岡徹 ,   堀内篤 ,   大橋辰哉

ページ範囲:P.1911 - P.1922

 白血病に対する知識や技術などが普及したせいか,最近では一般病院でも白血病患者の診療が行われる傾向にある.しかし,そういう状況の中で,具体的な診療を行う際さまざまな問題に直面したり,問題が見逃されたりしているのもまた現実のようである.そこで本座談会では専門家の先生方をお招きし,一般病院における白血病診療の問題点と課題について,最新の知見もまじえながらお話し合いいただいた.

カラーグラフ

トレーニング・血液像

著者: 武藤良知 ,   高久史麿

ページ範囲:P.1924 - P.1928

 問題1.42歳男性が倦怠感と腹部膨満を主訴として来院した.末梢血所見はHb 8.7g/dl,白血球数24.8万/mm3,血小板48.5万/mm3で,4横指の脾腫を触れた.図1(p. 1926)は初診時の末梢血液像である.この標本をみて,最も可能性の高い疾患名と鑑別すべき血液疾患名を1つずつ挙げ,その鑑別に必要な検査を下記より選べ(ただし1つとは限らない).
 A:染色体の検索
 B:赤血球量の測定
 C:好中球アルカリホスファターゼ
 D:51Cr-赤血球を用いた肝脾体表測定
 E:骨髄穿刺または生検

臨床医のための内視鏡—パンエンドスコープ

上部消化管の潰瘍性病変の経過

著者: 小沢昭司 ,   東京消火器病研究会・有志 ,   関東逓信病院・消化器内科

ページ範囲:P.1930 - P.1931

 胃潰瘍と十二指腸潰瘍とをあわせると,その頻度は上腹部の異常を訴えて外来を訪れる患者の約20%に及ぶ.胃腸科を標榜する筆者のクリニックでは,最近の2年間にX線検査に先行して内視鏡検査(細径前方視鏡によるpanendoscopy)を実施したものが2,348名ある.このうち胃潰瘍,十二指腸潰瘍をもったものは表の左側のようである.
 消化性潰瘍は病理組織学的にその欠損の及ぶ深さからUl1〜Ul4に分類されており,また内視鏡的にはその治癒経過を活動期(A1,A2),治癒過程期(H1,H2),瘢痕期(S1,S2)に分類するのが一般のようである.これらの2つの分類を重ねあわせて潰瘍の治癒経過を推測する指標とすることができるように思う.潰瘍の内視鏡診断をするにあたって,Ul1〜Ul4をそれぞれ正確に識別することは困難であり,また治癒過程を例えばH1とH2とにわけて臨床上異なった対応をしなければならないという根拠も乏しい.そこで潰瘍性病変をみたときは浅いものか深いものか,また活動期のものか治癒過程期のものか,すでに瘢痕になっているものかというように簡潔な把握で十分に日常診療の用に足りると信じている.

図解病態のしくみ 消化器疾患・21

肝性脳症の治療

著者: 松枝啓

ページ範囲:P.1933 - P.1938

 最近では,先月号で述べたような肝性脳症の病態生理に基づいた合理的療法が可能になってきたが,その治療の目標は,動脈血中のアンモニアの濃度の低下をはかることである.しかし,先月号で述べたように,肝性脳症の発生原因としては多数のトキシンやトキシンのグループが考えられ,血中アンモニアの濃度を低下させることが必ずしも治療効果を上げることにならないと考えられるかもしれない.しかし,アンモニア以外の大多数のトキシンも先月号で述べたように腸内細菌により産生されるし,また代謝されてアンモニアに転換されるものもあるため,腸管内のアンモニアの産生を抑制する治療自体がそれらのトキシンに対する治療と一致する部分もあり,アンモニアに対する治療が現在でも肝性脳症の治療の主流である.
 肝性脳症の治療として最近とくに注目されてきたのが,血中アンモニア濃度を合理的に下げる"Lactulose"と血中アミノ酸の組成異常を是正する"Fisher's Solution"である.しかし,肝性脳症の対策は表1に示したように,従来からの療法をも含めて系統的治療が行われるべきである.

図解病態のしくみ 循環器疾患・11

悪性高血圧症

著者: 須永俊明

ページ範囲:P.1939 - P.1945

 悪性高血圧は,今日いろいろ病態をかえつつある.ことに降圧剤の進歩によって,1950年以前にみられた典型的な悪性高血圧症の頻度は,非常に減少しつつある.これは,降圧療法の最大の効果といえるであろう.
 また,最も特徴的とされた腎を中心とした細小動脈のフィブリノイド性壊死と考えられる病理可見も少なくなりつつある.

臨床薬理学 薬物療法の考え方・8

薬物の有害反応(2)

著者: 中野重行

ページ範囲:P.1947 - P.1953

 薬物療法においては,薬物の有害反応の出現を大なり小なり伴う.そこで薬物療法の有効性を高めるだけでなく,有害性を最小限にくいとめることは,臨床薬理学の重要な目的の1つである.このような薬物の有害反応は,種々な形で出現してくる.一般に最も高い頻度で認められる症状は,特別に細胞や組織の障害を伴わずに生体機能の障害により生ずるものであり,たとえば,嘔気,食欲不振,下痢,便秘,腹痛,頭痛,眠気,などである.しかし,これらの症状は,薬物療法中でなくてもよくみられる症状であり,確実に薬物に起因していると確信がもてる場合は比較的少ない.この種の症状が薬物による反応である場合には,通常投与量に関連しており,投与量が多いとき増加または増強し,投与量が減少すると減少または減弱する.また,症状の内容は,副作用(sideeffects)か過剰投与量(overdosage)のために生じたものであり,薬物療法を中止すると消失し,可逆性を有している.一方,薬物の有害反応には,肝障害や腎障害などのような非可逆的な症状も生ずる.この場合には細胞や組織の障害を伴っており,しばしばアレルギー反応により,あるいは薬物またはその代謝産物の働きにより生ずる.

異常値の出るメカニズム・43 酵素検査(3)

血清LDH

著者: 玄番昭夫

ページ範囲:P.1955 - P.1958

LDHの臓器分布
 乳酸脱水素酵素(lactate dehydrogenase,LDH,EC 1.1.1.27)は嫌気的解糖系の最後のステップである次の反応を触媒する酵素である.
 L-乳酸+NAD+⇄ピルビン酸+NADH+H+
 上記の右行反応(乳酸→ピルビン酸)により,生成したNADH(還元型NAD)の340nmにおける吸光度の増加を測定して血清中のLDH活性を求めるのがWacker法であり,一方左行反応(ピルビン酸→乳酸)で減少していくNADH量を同じく340nmでスキャンして活性を求めるのが一般にWroblewski法と呼ばれている方法で,いずれもUV(紫外部)法である.単位は一般にロブレスキー単位か,もしくは国際単位(U/l)が用いられる.

臨床講座=癌化学療法

卵巣癌の化学療法

著者: 稲垣治郎 ,   小川一誠

ページ範囲:P.1959 - P.1962

 卵巣癌は女性性器腫瘍の中で,わが国においては子宮頸癌に次いで頻度の高い腫瘍である.臓器の解剖学的位置より早期診断が子宮頸癌に比べて困難であり,多くは進行してから検知されるため癌化学療法の対象となる症例が少なくない.そして化学療法の主な対象はInternational Federationof Gynecology and Obstetrics (FIGO) Stage III,IVの症例である.従来は放射線療法非対象患者のみがその適応であったが,近年は術後のadjuvant chemotherapyとしてもしばしば用いられ,癌化学療法の役割は卵巣癌の治療の中で大きな位置を占めるに至っている.今回は再発・進行卵巣癌の化学療法を,とくに最近,上皮性卵巣腫瘍の治療に導入されてきた薬剤を含む併用療法を中心に記述する.

腹部単純写真の読み方

小児(1)—消化管閉塞性疾患

著者: 平松慶博 ,   甲田英一

ページ範囲:P.1981 - P.1987

 平松 今回は小児の腹部単純写真の読み方についてお話をしたいと思います.小児の場合も,成人と同様立位と臥位の2枚の写真が必要ですが,読影にあたってはやはり成人と違った疾患があることを考えに入れて,頭を切りかえなければなりません.

画像診断と臨床

婦人科疾患(1)

著者: 森本紀 ,   多田信平 ,   川上憲司

ページ範囲:P.1989 - P.1999

症例1(図1〜4)
患者 Y. T. 36歳
主訴 月経困難症,右下腹部痛,血性帯下

連載 演習

目でみるトレーニング 54

ページ範囲:P.2001 - P.2007

外来診療・ここが聞きたい

抗生物質の使い方(1)—原因菌のはっきりしないとき

著者: 島田馨 ,   竹越國夫

ページ範囲:P.1964 - P.1968

症例
患者 K. M. 69歳 男性 会社員
現病歴 小児期より気管支喘息があり,昭和49年7月より,当院外来にて加療を受けた.昭和56年2月より,時々38〜39℃の発熱がみられ,外来にて抗生物質(セファゾリン)の投与を受け,一時的に下熱した.しかし,発熱は完治せず,4月入院となった.なお,発熱以外の症状はない.

プライマリ・ケア

上手な自己研修のあり方(1)

著者: 菊地博 ,   山手慎吾 ,   鈴木仁一 ,   新野稔

ページ範囲:P.2014 - P.2018

 新野(司会) 本日は,大学の研究,診療,教育の場より鈴木先生,大和臨床医学談話会で昭和46年より満10年のグループ研修を主宰されている菊地先生,それに武蔵野市医師会副会長で,地域に密着した会員の医療教育に情熱を燃やしておられる山手先生をお招きしまして,プライマリ・ケアの自己研修のお話しをいただきます.
 人間が幸福な生活を営むための活動であるプライマリ・ケアは,保健,医療福祉を包含して,いつでも,どこでも,だれでも,どんな疾患にも対応できる地域性を持った全人格的,包括的アプローチがその基本になっております.

Clinical topics

破傷風の治療

著者: 中村毅志夫

ページ範囲:P.2008 - P.2009

 本邦における破傷風患者は,衛生状態の改善による新生児破傷風の減少と,主として三種混合・二種混合による定期予防接種により著明に減少した.しかし,罹患者数は減少したが,死亡率は依然として60〜70%と高い.
 頻度の少ない疾患の診断や治療における障害は,治療薬の入手が困難であったり,投与法が不明確であることである.破傷風や寄生虫疾患の治療が,そのような例であろう.

他科のトピックス

塩化タリウム(201Thallium-Chloride)を用いた子宮体癌の新しい診断法

著者: 戸張千年 ,   黒沢洋

ページ範囲:P.2010 - P.2013

 RI(radioisotope)診断法は,現在放射性医薬品と放射線(主としてγ線)検出機器の発展により,その進歩はめざましいものがある.悪性腫瘍のRI診断は従来から用いられている67Ga-citrateをはじめとして,57Co-Bleomycin,75Se-methionineなどと,最近の筆者らの開発した子宮腫瘍および未分化型の甲状腺癌などの診断に用いられている201Thallium-Chloride(201Tl-Cl)に至るまであり,従来に比べその診断能は著しく向上した.
 筆者らは,1976年より虚血性心疾患の診断に用いられているK+analogyの201Tl-Cl1,2)に子宮腫瘍の子宮筋腫と子宮体部癌に強い陽性像を認め,子宮腫瘍の核医学的体外診断を確立するに至った.

オスラー博士の生涯・100

「学究生活」The Student Life(その2)

著者: 日野原重明 ,   仁木久恵

ページ範囲:P.1970 - P.1978

 1905年4月14日に,ウィリアム・オスラー博士はオクスフォード大学着任を前に,カナダの母校のMcGill大学医学部を訪れ,北アメリカを去るに際しての告別講演を学生に残した.
 前回はこの時の講演「学究生活」の前半を紹介した.その中で,オスラーは,同僚や教師との交わり,学究人の生活,習慣について述べた.
 本号の後半では,前号に続いてオスラーの思想,学究生活の原点が述べられている.
 Take therefore no thought for the morrow:for the morrow shall take thought for the thingsof itself.SERMON ON THE MOUNT.明日のことを思いわずらうな.明日のことは,明日自身が思いわずらうであろう.

天地人

4

著者:

ページ範囲:P.1969 - P.1969

 全日空のトライスターに乗ってはじめて気がついたのだが,座席番号に4という数字がない.さらに8,9がないし,もちろん13はないのである.ところがCという座席記号はある.4はシだから死だが,Cはシーだから死につながらぬということなのだろうか.それにしても8,9のないのを不審がっていたら,それはヤ,クだから厄を意味するのではないかと教えてくれた.
 このような語呂合わせの縁起かつぎは,それ自身馬鹿馬鹿しいが,このことが旅客機の座席番号にまで影響してくると,まことにナンセンスである.飛行機の名前の中から,たとえば4号機というのが削られたというのであれば,まだ理解できる.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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