icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina18巻12号

1981年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン 天幕上腫瘍

腫瘍のX線吸収値

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.2061 - P.2065

文献購入ページに移動
 腫瘍内の嚢胞成分の描出(図10,1)や,石灰化,脂肪の検出にはCTが最有力である.特に脂肪は-100〜-50Hounsfield unit程度の低吸収を示し,これの存在によって脂肪腫や奇形腫の質的診断が可能である(図12).またCTは通常のX線撮影ではわからないような小さな石灰化も検出することができ,腫瘍の質的診断に役立ちうる(図13).しかし,石灰化が通常のX線撮影でも判断しうる場合には,その形態を知る上で単純X線写真のほうがはるかに有用である(図14).
 以上,脳腫瘍診断に対するCTと他検査の比較という立場から,いくつかの項目に分けて述べてきたが,脳腫瘍診断においてCTが有力である点について,以下に実際に症例を呈示し,若干補足する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?