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文献概要
臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン 頭頸部
扉
著者: 八代直文1
所属機関: 1東京大学医学部・放射線科
ページ範囲:P.2123 - P.2123
文献購入ページに移動 頭頸部のCT診断は,他領域に比べてCTの応用範囲が限られている.その最大の理由は,眼科領域,耳鼻咽喉科領域の病変は,外部からのアプローチが比較的容易で,視診,触診などの理学的検査の有効性が高いことにある.また,超音波検査・軟線撮影などの,簡便でありながら診断力の高い他検査法がすでに存在することも理由のひとつである.
CT画像の点でも,頭頸部は副鼻腔・側頭骨・気道内などの含気と骨構造が接して存在するため,非常にartifactを生じやすく,初期のCT装置では読影に価する画像を得ることが困難であった.また,頸部は細いために相対的に解像力が低下し,しかも脂肪組織が少ないため,組織をCT画像の上で分離することが困難である.最近になって第3世代,第4世代のCT装置が登場し,画像の質が向上して,ある一部の領域の病変に関してはCTの有効性が認められるようになってきてはいるが,それでも頭頸部の病変に関するCTの役割は大きくはない.
CT画像の点でも,頭頸部は副鼻腔・側頭骨・気道内などの含気と骨構造が接して存在するため,非常にartifactを生じやすく,初期のCT装置では読影に価する画像を得ることが困難であった.また,頸部は細いために相対的に解像力が低下し,しかも脂肪組織が少ないため,組織をCT画像の上で分離することが困難である.最近になって第3世代,第4世代のCT装置が登場し,画像の質が向上して,ある一部の領域の病変に関してはCTの有効性が認められるようになってきてはいるが,それでも頭頸部の病変に関するCTの役割は大きくはない.
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