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臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン 頭頸部
CTの特徴
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ページ範囲:P.2124 - P.2124
文献購入ページに移動 CT装置の第一の特徴として,X線吸収差の検出能力が高い点があげられ,軟部組織をX線吸収値差によって区分することが可能である.頭頸部では,正常甲状腺は他の筋肉などの軟部組織よりも高吸収を示す.また,cysticな病変は,水に近い低吸収値を示すため,CTのよい適応である.腫瘍などの病変内の微小石灰化巣に対してもCTはある程度有利であるが,頭頸部では軟線撮影の応用範囲が広いため,他領域に比して応用に限界がある.脂肪組織を大量に含んだ病変では,CT値から病変の質的診断が可能な場合がある.
CTの第二の特徴として,軸方向の断層像である点があげられる.この特徴を有効に生かせば,病変の立体的構造や他臓器との関連の理解が容易になる.手術や経皮的な生検などを計画する場合にも非常に有用である.一般に,腫瘍性疾患では,病変の局在に関する限り手術所見とCT像はよく対応するといえる.被験者の頭部の傾きを変えて,直接に前頭断方向のCT撮影を行う方法(coronal section)は頸部以外では可能であり,軸方向断層と併用して,病変の立体的進展の理解に役立つ場合が多い.
CTの第二の特徴として,軸方向の断層像である点があげられる.この特徴を有効に生かせば,病変の立体的構造や他臓器との関連の理解が容易になる.手術や経皮的な生検などを計画する場合にも非常に有用である.一般に,腫瘍性疾患では,病変の局在に関する限り手術所見とCT像はよく対応するといえる.被験者の頭部の傾きを変えて,直接に前頭断方向のCT撮影を行う方法(coronal section)は頸部以外では可能であり,軸方向断層と併用して,病変の立体的進展の理解に役立つ場合が多い.
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