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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻12号

1981年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン 骨・筋肉病変

スキャン法

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所属機関:

ページ範囲:P.2307 - P.2307

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 GE-CTT 8800 scannerを使用し,スライス幅10mm,スキャン時間10秒でスキャンしたが,この分野は頭部と同様,生理的な動き(呼吸など)の影響のないところであり,時間はそれほど問題とならない.また原則として左右対称であるから,やはり頭部と同様,左右差が異常発見の手がかりとなることが多く,四肢においても両側を同時にスキャンするのがよい.また骨病変では,従来のX線像と比較しながらスキャンしてゆくことが不可欠である.軟部組織腫瘍は,原則として周囲筋組織よりX線透過性が高く,したがってCT値は低いが,時にほとんど区別できないこともある.また,水溶性造影剤静注により,腫瘍が周囲と区別されることもある.この場合,腫瘍により,周囲より濃度が高くなる場合と低くなる場合がある.この造影効果(contrast enhancement)は,静注法やスキャンする時間により,同じ腫瘍であっても変化すること3),造影剤の動態と血流とは違う4,5)ことをよく理解して,分析,診断する必要がある.
 また,骨組織のCT値は,その石灰含有量によりかなりの違いがある.たとえば,石灰化していないosteoidは+40〜+80HUであり1),骨化の強い皮質では+1,000HUに近い.したがって画像の表示に際し,そのウインドウレベルとウインドウ幅を動かすことにより"骨化"部の大きさも変化することに注意しなくてはならない(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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