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臨床薬理学 薬物療法の考え方・9
臨床薬効評価(1)
著者: 中野重行1
所属機関: 1愛媛大学医学部・薬理学
ページ範囲:P.2139 - P.2143
文献購入ページに移動さてそれでは,ある病態像の患者に投与した薬物がその病態の正常化に役立っているのかいないのか(すなわち効いているのか効いていないのか)は,どのようにして判定できるのであろうか? 前回は,薬物投与中に患者に生じた種々の治療上好ましくない症状が,はたして薬物のために生じたもの(薬物による有害反応)であるのかないのかの判定がしばしば非常に困難であること,さらにはその困難さへの対処のしかたについて述べた.一方,薬物の治療効果(有効性)の評価に関しては,薬物の有害反応の評価に類似した難しさを有しつつも,現在ある程度広く認められた方法が確立されている.
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