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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻2号

1981年02月発行

文献概要

今月の主題 心不全の動向 心不全の治療

末梢血管拡張薬

著者: 木全心一1

所属機関: 1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所・循環器内科

ページ範囲:P.240 - P.243

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主な効果
 末梢血管拡張薬を用いるときには,①末梢血管抵抗を減らし,心室の仕事量を減らしながら心拍出量を増加させること,②肺動脈圧を下げて左心不全症状を改善することを主な目的として利用している.この2つの効果を期待するところからいって,心室収縮力のかなり落ちた重症心不全がその対象となる.
 後負荷軽減による心拍出量の増加 心不全の基本的な病態は,心室の収縮性の低下による心拍出量の減少と,末梢側への血液のうっ滞である.血管拡張薬は,心拍出量を規定している主な4つの因子のうち,心室の収縮性と心拍数という心筋酸素消費量を増加させる因子を変えずに,末梢血管を拡張して後負荷を減らし心拍出量を増加させ,静脈を拡張し静脈還流を減らし,肺動脈圧を下げ,前負荷を減少させることを目的としている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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