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今月の主題 肺癌—最近の知識 肺癌の画像診断
肺癌診断とCT
著者: 松延政一1 寺松孝1
所属機関: 1京都大学結核胸部疾患研究所・外科
ページ範囲:P.382 - P.385
文献購入ページに移動 1969年Hounsfieldらにより開発されたEMIscannerが世界最初のコンピュータ断層(CT)として登場して以来,各方面にわたるその臨床応用にはめざましいものがある.とくに頭部領域においては,従来のX線写真では診断しえなかった種種の病巣を描出しうるばかりか,灰白質,白質,脳室などの脳内構造もよく識別し,今やCTは脳神経領域の診断には不可欠な診断法として確立されているといえよう.しかし胸部領域では,CTのそれほどめざましい効用は報告されていない.実際,肺領域では従来のX線診断法が簡易で非常に有効であるため,それを超えるCTの診断的意味合いは少ないのも事実である.ここではCT画像の特徴の検討に基づいて,肺癌診断におけるCTの可能性と限界とについて言及する.
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