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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻4号

1981年04月発行

文献概要

今月の主題 臨床栄養学—最近の進歩 今日における食事療法

肝疾患

著者: 上野幸久1 岡田正2

所属機関: 1川崎中央病院 2川崎中央病院内科

ページ範囲:P.610 - P.611

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 肝疾患に対する特効的薬剤の皆無といってよい現状では,患者の生活の規制と食事療法が治療面における主役である.そして食事療法が慢性肝疾患の予後に大きな影響を与えることを実証したPatekの報告(1941)1)の価値は40年後の今日でも基本的には失われていない.すなわち特別な病態の場合を除き,高蛋白高カロリー食が肝疾患食事療法の主流をなしているのが現状である.しかしながら,一方肝疾患の過剰なカロリー摂取に起因する肥満,脂肪肝,合併症としての糖尿病状態の問題,さらに過度の高蛋白食がもたらす肝性脳症の誘発といった有害作用に関しては,十分留意する必要がある.体重など一般状態の管理を含め,病態を把握し,それに応じた適切な指導を行うことが望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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