文献詳細
文献概要
今月の主題 出血とその対策 吐血・下血
出血量と重症度
著者: 川井啓市1 梶原譲2 藤本荘太郎2
所属機関: 1京都府立医科大学・公衆衛生学 2京都第二赤十字病院・内科
ページ範囲:P.752 - P.753
文献購入ページに移動消化管出血の場合,重篤な全身消耗性疾患の合併がない限り,患者の重症度は出血量に比例すると考えてさしつかえない.したがってきめ細かな問診,臨床症状,血液生化学的検査成績などの情報を総合的に判断し,正確な全身状態の把握が必要とされる.出血に対する生体の反応は種々の要素が関係するために各人各様であり,何mlの出血があればこういう症状が見られ,血液検査ではHt値が何%となるなどの具体的な説明をするのは不可能といえる.しかしながら,注意深い観察により重症度の判定とともに大ざっぱな出血量の推定が可能であると思われるので,その基準となる考え方を述べてみたい.
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