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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻5号

1981年05月発行

文献概要

今月の主題 出血とその対策 吐血・下血

便潜血反応の臨床的意義

著者: 福井光治郎1

所属機関: 1北里大学医学部・内科

ページ範囲:P.777 - P.779

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検査法
 便潜血反応は,消化器疾患に対するルチン検査法のひとつとして現在広く使用されている.歴史的には,1864年Van Deenがはじめてグアヤック試験を発表し(Ross 1964),それ以来実に多くの基礎的・臨床的研究が行われている.便潜血証明法には,顕微鏡的証明法,吸収線証明法,血清学的証明法などがあるが,これらは手技が複雑面倒で臨床上使用されることはない.一般的には,簡便で敏感に反応する化学的証明法が広く普及している.
 この検査法の原理は図1に示すが,血色素中に存在するペルオキシダーゼが添加した過酸化水素を分解し〔O〕を発生させる.この〔O〕は呈色物質(フェノールフタレイン,オルトトリジン,ベンチジン,グアヤック,ピラミドンなど)を酸化させ色調変化をきたす.この変化により判定するものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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