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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻5号

1981年05月発行

文献概要

今月の主題 出血とその対策 血痰・喀血

血痰・喀血のプライマリ・ケア

著者: 光永慶吉1 橋本憲一2

所属機関: 1九段坂病院・診療部 2東京医科歯科大学・第1内科

ページ範囲:P.790 - P.791

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 血痰・喀血は,他臓器の出血と同じく身体の危機,生命の不安感を覚えしめる重要かつポピュラーな徴候である.下気道からの出血であるから,多量の喀血は常に窒息死が恐怖の的となる.しかし,経験的にこうした事態は喀血直後に起こり,患者の来院時や,呼ばれてベッドサイドにかけつけた際には,既にその危険は遠のいている.したがって,血痰・喀血のプライマリ・ケアにあたっては,患者や家族に徒らな不安感を抱かせることのないよう注意しつつ,適宜な応急処置をとるかたわら,手早く的確な系統的診察をして,出血源が主訴のように本当に下気道由来か確かめ,引き続き血痰・喀血の多種多彩な原因疾患のおおよその鑑別を行い,予後を考え合せて,専門医のconsultation,2次以降の高次医療機関への依頼をも配慮せねばならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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