文献詳細
文献概要
今月の主題 出血とその対策 境界領域
女性性器出血のプライマリ・ケア
著者: 寺尾俊彦1 尾池純子1
所属機関: 1浜松医科大学・産婦人科
ページ範囲:P.817 - P.819
文献購入ページに移動 女性性器出血は,主として次の3つに大別される.すなわち,①妊娠性のもの(流産,子宮外妊娠など),②性機能の乱調によるもの(機能性子宮出血),③炎症,腫瘍によるもの(子宮粘膜下ポリープ,頸管ポリープ,出血性子宮腟部びらん,子宮粘膜下筋腫,子宮体癌,子宮頸癌,子宮肉腫,絨毛性疾患など)である.
このうち,一般内科医も遭遇することがあり,かつ緊急処置(緊急手術など)を要するものとしては,出血性ショック症状を呈する子宮外妊娠,進行流産,絨毛性疾患(破壊性奇胎を含む胞状奇胎および絨毛癌を総称する)などがある.とくに子宮外妊娠,進行性流産では腹痛を伴うことが多いので,腹痛と性器出血のある女性患者をみた場合には,常に上記疾患を念頭において,可及的速やかに信頼できる産婦人科医(できれば総合病院の産婦人科で,緊急手術がいつでもできる態勢にあるところ)へ紹介することが必要である.この時点での一般内科医の判断が患者の予後を直接左右することになるからである.
このうち,一般内科医も遭遇することがあり,かつ緊急処置(緊急手術など)を要するものとしては,出血性ショック症状を呈する子宮外妊娠,進行流産,絨毛性疾患(破壊性奇胎を含む胞状奇胎および絨毛癌を総称する)などがある.とくに子宮外妊娠,進行性流産では腹痛を伴うことが多いので,腹痛と性器出血のある女性患者をみた場合には,常に上記疾患を念頭において,可及的速やかに信頼できる産婦人科医(できれば総合病院の産婦人科で,緊急手術がいつでもできる態勢にあるところ)へ紹介することが必要である.この時点での一般内科医の判断が患者の予後を直接左右することになるからである.
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