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文献詳細

雑誌文献

medicina18巻6号

1981年06月発行

文献概要

今月の主題 膠原病—最近の考え方 膠原病の診断基準

診断基準の功罪—使い方の注意点

著者: 本間光夫1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.954 - P.956

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診断とは
 膠原病の病因や発症機序は不明の点が多い.しかも膠原病各疾患相互間の臨床症状,検査所見には多分に共通する部分がある.したがって典型例以外の膠原病各疾患を相互に鑑別し,適確に診断するためには,各疾患の詳細についての十分な専門知識が要求される.しかし,各膠原病疾患を臨床的に,病理組織学的に,あるいは臨床免疫学的にどのように把握するか,専門家の間でも必ずしも見解が一致しているとはいえない.そこで膠原病各疾患をいろいろな施設間で比較しうるものにするには,一定の基準が必要となる.
 そもそも診断というのは,病因や発生病理と病態生理をまとめて,ある患者に現在いかなる異常が存在しているかをまとめたものである.正確で適切な診断を行うためには,患者の症状を医学的に正しく把握し,生じうる種々の異常を洩れなく考慮する段階的な思考過程が必要である.そのためにはまず患者の訴える症状を整理し,次にその症状を解析することで診断へと到達することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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