icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina18巻6号

1981年06月発行

文献概要

今月の主題 膠原病—最近の考え方 膠原病とその周辺疾患

Sjögren症候群

著者: 美田誠二1 入交昭一郎1

所属機関: 1川崎市立川崎病院・内科

ページ範囲:P.979 - P.981

文献購入ページに移動
 Sjögren症候群(以下SjS)は,1933年スウェーデンの眼科医Henrik Sjögrenによりはじめて報告された疾患で,涙腺と唾液腺の分泌低下(乾燥症候群sicca complex,sicca syndrome)を特徴とし,Dry eyeを主訴とする乾燥性角結膜炎(Keratoconjunctivitis sicca,KCS)と,Dry mouthを主訴とする口内乾燥(Xerostomia)を起こしてくる慢性炎症性疾患である.従来,SjSは,①乾燥性角結膜炎,②口腔内乾燥を伴う耳下腺腫脹,③慢性関節リウマチ(RA)を特徴とする症候群と記載されていた.しかしRAを合併しない例も多数あり,今日これらは前述したようにSiccacomplex,Sicca syndromeあるいはSicca aloneと称され,SjSの疾患の本質を検索する上で,最も重要な対象とされている.
 一方,RAや全身性エリテマトーデス(SLE),進行性全身性硬化症(PSS)などを合併するものは,Sicca complexのみのいわゆる乾燥症候群(実際には,軽度の多関節炎,レイノー現象など1,2の症状を合わせ持つものを含めることがある)とは,病像や免疫遺伝学的に若干異なることを指摘する報告1)もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら