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今月の主題 ウイルス肝炎のトピックス ウイルス肝炎の予防
抗HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)—急性B型肝炎発症に対する予防効果とその限界
著者: 大林明1 坂本久浩2
所属機関: 1東京都立駒込病院・感染症科 2東京都立駒込病院・輸血科
ページ範囲:P.1544 - P.1546
文献購入ページに移動HBV感染の抜本的な予防には他の伝染性感染症におけると同様,ワクチンが最も効果的であろう.HBVワクチンについては,すでに欧米では不活化HBs-Agでもってのpreliminary studiesが完了しており,安全性と有効性は高く評価されている1,2).わが国でも第1相投与実験がはじめられ,その安全性が確かめられつつある.おそらく数年を経ずして普及するであろう.それまでは従来通り,HBV感染を自覚した人に高力価抗HBs抗体ヒト免疫グロブリン(HBIG)による受身免疫によって発症を阻止する方式でのぞまざるをえない.換言すれば,感染事故のかぎりにおいてはHBIGによる発症予防はワクチン普及までの過渡的な対策である.
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