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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻1号

1982年01月発行

今月の主題 内分泌疾患—今日の知識

診断のすすめ方

褐色細胞腫

著者: 佐藤辰男1

所属機関: 1熊本大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.12 - P.13

文献概要

 褐色細胞腫とは,副腎髄質あるいは旁神経節から生ずる腫瘍で,カテコールアミン(以下,CA)を産生,放出する.したがって,この過CA血症により,高血圧をはじめ種々の臨床症状を呈し,しかも腫瘍を外科的に切除すれば,治癒せしめることが可能である.
 本症の臨床症状は,5-Hとしてhypertension(高血圧),headache(頭痛),hypermetabolism(代謝亢進),hyperidrosis(多汗)およびhyperglycemia(過血糖)の5つに統括され,ほかにも体重減少,動悸,視力障害,便秘などが見られる.すなわち,高血圧でもバセドウ病や糖尿病を加味したものということになる.しかも,これらの症状が軽量の差はあれ,常に見られる持続型と,普段は無症状であるのに突然に出現してくる発作型とがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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