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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻1号

1982年01月発行

文献概要

今月の主題 内分泌疾患—今日の知識 検査値の読み方

TRH試験,LH-RH試験

著者: 斎藤史郎1

所属機関: 1徳島大学医学部・検査部

ページ範囲:P.32 - P.33

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 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)および黄体化ホルモン放出ホルモン(LH-RH)は,下垂体に直接作用して,それぞれ甲状腺刺激ホルモン(TSH)・プロラクチン(PRL),ならびに黄体化ホルモン(LH)・卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を刺激するので,これらのホルモンの分泌予備能検査に用いられる1,2).その成績の評価は,血漿ホルモンの基礎値,負荷試験時の最大増加値(頂値-基礎値),頂値に達するまでの時間,基礎値に回復するまでの時間などを,正常範囲と比較して行う.
 基礎値の高値はホルモン分泌機能の亢進によることが多く,その原因として,①negative feedback機構の作動,②ホルモン産生腫瘍,③ホルモン不応症などがあげられる.PRLの場合は,②のほかに視床下部障害によるPRL分泌抑制因子(PIF)の分泌不全によることが多い.最大増加値が正常範囲より小さいときは,低〜無反応と判定され分泌予備能の低下を,過大反応のときは,ホルモン分泌細胞の機能亢進を示す,頂値に達する時間の遅延は,視床下部に起因する下垂体ホルモンの分泌障害を示唆する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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