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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻1号

1982年01月発行

文献概要

講座 異常値の出るメカニズム・45 酵素検査(5)

γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)

著者: 玄番昭夫1

所属機関: 1中央鉄道病院・中央臨床検査室

ページ範囲:P.161 - P.165

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γ-GTP活性の臓器分布
 γ-glutamyl transpeptidase(γ-GTP)の正式な名称はγ-glutamyltransferase(EC 2.3.2.2)である.この酵素はγ-グルタミルペプチドのγ-グルタミル基を他のペプチド,あるいはL-アミノ酸などに転移する反応を触媒するものであるが,臨床検査ではγ-グルタミルペプチドとしてγ-グルタミル-P-ニトロアニリドのような合成基質を用い,このγ-グルタミル基をグルシルグリシンに転移させ,生成したP-ニトロアニリンの黄色を405nmで比色するという簡便法が用いられる.
 γ-グルタミル-P-ニトロアニリド+グリシルグリシン
 γ-GTP→γ-グルタミルグリシルグリシン+P-ニトロアニリン
 この方法で測定した血清γ-GTPの正常値の1例を示すと,図1のように飲酒の習慣のない健康人では10.7〜45.0U/lになるが,大酒者では,10.7〜78.0U/lになる1).一般にこの方法の非大酒者正常値上限は40〜50U/lと考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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