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雑誌目次

雑誌文献

medicina19巻11号

1982年11月発行

雑誌目次

今月の主題 高血圧症—今日の知識

理解のための10題

ページ範囲:P.2020 - P.2022

成因

遺伝

著者: 菊池長徳

ページ範囲:P.1930 - P.1931

 本態性(一次性)高血圧は,遺伝的要因といくつかの環境因子が相互に関係しあって発生するものと考えられている.
 本症が遺伝性であることは,家族的に発生することからすでに18世紀より推定されていたが,今世紀に入りその家族集積性や双生児の研究などより,遺伝機構が次第に明らかになった.

昇圧因子—ナトリウム

著者: 伊藤敬一

ページ範囲:P.1932 - P.1933

 原発性アルドステロン症や慢性腎不全のような,腎からのNa排泄能が明らかに障害されている疾患では,過剰のNa摂取が血圧の上昇をきたすことは自明のことである.問題は,腎機能が正常と考えられているいわゆる本態性高血圧症の成因に食塩がどの程度関与しているかであろう.
 最近の成績からは,本態性高血圧といわれるものの大部分は過剰な(50〜60mEq/日以上)Na摂取が原因となっている可能性が示唆されている.その根拠となるのは,第1に食塩摂取量の多い地域ほど高血圧の頻度が高いこと,第2に,現在もなお食塩をほとんど摂らない地球上の地域の人々の血圧は,加齢による血圧の上昇もなく,また高血圧者もほとんどみられないという事実,第3に動物およびヒトにおける実験から高食塩食と血圧上昇の関係が認められていることである.

昇圧因子—カテコラミン・交感神経系

著者: 口井正人 ,   増山善明

ページ範囲:P.1934 - P.1936

 カテコラミン(CA)は中枢および末梢交感神経の化学伝達物質,副腎髄質からのホルモンとして,血圧調節をはじめ広範な生理作用を発現している.このため,従来から高血圧の発症・維持におけるCAの役割が注目され,多くの検討が加えられてきた.とくにCA微量定量法をはじめとする生化学的研究法の進歩により,交感神経機能のより精確な評価が可能となり,高血圧の病態と関連した詳細な検討が行われている.

昇圧因子—レニン・アンジオテンシン系

著者: 日和田邦男

ページ範囲:P.1938 - P.1940

 レニン・アンジオテンシン系(以下R-A系)は生体における血圧と体液・電解質の重要な調節機構である(図1).R-A系が異常に活性化された病態の中で高血圧を呈する疾患には腎血管性高血圧や悪性高血圧があり,稀な例ではあるがレニン産生腫瘍(傍糸球体細胞のhemangiopericytomaあるいは小児のWilms腫瘍)がある.しかしR-A系が著しく活性化されていても,必ずしも高血圧を呈するとは限らない.このよい例がBartter症候群である.
 血中レニン活性やアンジオテンシン(以下ANG)の測定法が開発され,これら物質の血中レベルと血圧値との間に有意な相関が認められなかったことから,R-A系は本態性高血圧において昇圧系として重要な役割を演じていないのではないかといわれた時期もあった.しかしR-A系遮断剤,すなわちANGⅡ拮抗剤,レニン分泌抑制作用をもったβ遮断剤,さらには内服可能なアンジオテンシン変換酵素(以下ACE)阻害剤の広範な臨床応用の成績から,本態性高血圧維持にR-A系が昇圧系として大きな役割を演じていることが明らかとなった.ANGⅡ拮抗剤(外国ではサララシンがよく使われている)を本態性高血圧患者に持続注入すると,本剤にはアゴニスト作用があるため約15〜20%の患者(高レニン性の患者)にしかANG依存性は認められなかった.

降圧因子—カリクレイン・キニン・プロスタグランディン系

著者: 久代登志男 ,   梶原長雄

ページ範囲:P.1942 - P.1943

 カリクレインおよびプロスタグランディン(PG)の存在が認められたのは,ともに約50年ほど前のことであるが,近年,高血圧症の発症を昇圧系のみならず,降圧系とのバランスからも把えようとする考えに伴い,カリクレイン-キニン系(K-K系)とPG系が注目されている.最近,レニン-アンジオテンシン-アルドステロン(R-A-A)系を含めて,K-K系,PG系の各因子が複雑に絡み合っていることが明らかにされ,また,その1つ1つが徐々に解きほぐされてきている.本稿では,K-K系を中心に,PG系との関連について述べたい.

神経因子—中枢神経系(CNS)

著者: 道場信孝

ページ範囲:P.1944 - P.1945

交感神経活動の亢進と脈管収縮
 Pageのモザイク説にみるように,いくつかの要因が高血圧の発症や維持に関与すると考えられているが,それら各要因の相互のかかわり合いについてはあまりよく知られていない.中枢神経系の要因を考える場合でも,それ単独の機序のみでなく,他の要因,とくに体液性の要因との相互作用が近年注目されるようになっている.
 交感神経活動の亢進が脈管抵抗を高める機序には生化学的,機械的,そして代謝性の要因が考えられ,まず生化学的には交感神経末端からのnorepinephrine(NE)の触発が細動脈収縮を生じ,これが脈管平滑筋の肥大をきたして持続的な抵抗の増しをもたらす.

神経因子—調圧反射機能

著者: 斉藤俊弘

ページ範囲:P.1946 - P.1947

 血圧が上昇すると,反射的に心拍数が減少し,末梢血管が拡張する.これが調圧反射である.1866年,CyonとLudwigによる大動脈神経の発見以来,高血圧における調圧反射の役割に関する多くの研究があるが,未だ不明の点が多い.そこで,本稿では高血圧と調圧反射機能についての現在までの知見を概説する.

血行動態

心臓

著者: 竹下彰

ページ範囲:P.1948 - P.1949

 高血圧が長期に存在すると心筋に肥大が生じることは周知の事実である.最も頻度の高い心不全の原因疾患が高血圧であること,また高血圧が冠動脈疾患の重要な危険因子であることもよく知られた事実である.
 本稿では,高血圧が心臓の働きにどのような影響を与えるか,とくに高血圧による心筋肥大があるときに左室機能,冠循環はどのように変化しているかについて概説する.

著者: 畑隆志 ,   海老原進一郎

ページ範囲:P.1950 - P.1951

 血圧の変化が脳循環に影響を及ぼすことはいうまでもないが,慢性の病態である高血圧症においても脳循環動態は影響を受けるので,その病態生理を理解することは臨床上重要である.本稿では血圧と脳循環との関係を簡単に述べてみたい.

腎臓

著者: 池田寿雄 ,   石井當男

ページ範囲:P.1952 - P.1954

 腎は血圧調節に重要な役割を有するが,一方高血圧の影響を最もうけやすい臓器の1つである.ここでは,正常な腎循環の特徴と高血圧にみられる腎循環の変化について述べる.

診断の進歩

日内変動と家庭血圧

著者: 栃久保修 ,   金子好宏

ページ範囲:P.1956 - P.1958

 家庭血圧測定の普及が望まれる理由として2つのことが考えられる.ひとつには,血圧は大きな日内変動を伴い,医師が診察室などで測定した,いわゆる随時血圧が必ずしも1日の血圧値の平均値と一致するとは限らないため1,2),高血圧症の診断と治療のうえで測定条件の異なる家庭血圧も参考になり得るからである3).もうひとつの理由は,仮に家庭に体温計なみに簡易な血圧計が普及し気軽に血圧測定が行われれば,高血圧症の早期発見に役立つと考えられるからである4).このような観点より,筆者らは日内血圧測定装置5,6),簡易な家庭での血圧測定装置の開発4)と応用を試みてきた.

高血圧重症度分類の今日的意義

著者: 藤井潤

ページ範囲:P.1960 - P.1961

『脳卒中にならないでしょうか?』
『血圧は下がるでしょうか?』
 この2つ,すなわち予後と治療は高血圧患者がもっとも関心をよせる問題であり,予後を正しく推測し,的確な治療をすることは,良医の条件のひとつである.

低レニン性高血圧と原発性アルドステロン症

著者: 福地總逸

ページ範囲:P.1962 - P.1963

 1965年Conn1)は正常K血性原発性アルドステロン症を報告し,低K血は原発性アルドステロン症に必発ではなく,その診断には血漿レニン活性の測定が最も重要なので,すべての高血圧症で血漿レニン活性を測定する必要があると強調した.その後,本態性高血圧症の症例の約20%において血漿レニン活性が低値を示すが,血漿アルドステロン含量は正常ないしは低値を示すことから,このような病態を低レニン性本態性高血圧症と称するようになった.さらに研究の進歩に伴い,数多くのまれな鉱質コルチコイド分泌過剰症が発見され,高血圧症の鑑別診断も飛躍的に改善された.

血中カテコラミン測定法とその問題点

著者: 安達眞樹 ,   三浦幸雄 ,   阿部圭志 ,   吉永馨

ページ範囲:P.1964 - P.1965

 近年,各種の血漿catecholamine(CA)濃度の実用的測定法が開発され,血漿CA濃度を末梢交感神経活動の指標として用い,各種疾患の病態生理を論じた報告が多く見られるようになった.これらの報告を評価する際には,血漿CA濃度測定法についての理解が必要である.
 各種CA測定法の特徴は,CA以外の生体成分からの分離,CA分画(norepinephrine〔NE〕,epinephrine〔E〕およびdopamine〔DA〕)の相互分離および各CA体の検出,の3段階に分けて考えることができる.この各段階に用いられる手法の違いに着目すると,現在一般に用いられている血漿CA測定法は,double column-trihydroxy indole method(THI法),high performance liquid chromatographic method(HPLC法),およびradio-enzymatic method(RE法)の3種に大別される.

高血圧症と画像診断

心エコー

著者: 村松準 ,   上嶋十郎

ページ範囲:P.1968 - P.1972

 心エコー図は,現在,循環器疾患の診断に不可欠な検査法の1つになっている.心エコー図検査は,心臓の形態学的および動的異常性の診断とともに,心機能の評価にも有用である,とくに,最近では心エコー断層法が用いられ,心奇形,または粘液腫,さらに心腔内血栓などの診断とともに,心内膣または壁厚の変化,および心収縮様式の評価などに応用されている.
 高血圧における心エコー図所見は,多くが非特異的である.しかし,高血圧の病期または病態を反映した種々の所見が認められ,心機能も含めた病態診断に応用されている.すなわち,高血圧における圧負荷病態の増強に伴う二次的な自由壁および中隔壁厚の増大と運動様式の変化,大血管,心房,および心室内膣の変化,ならびに弁運動の異常など,形態学的および機能的異常性が,背景にある心・循環力学的変化に対応して,多彩な変化として示される.したがって,臨床上,高血圧における病態診断に有用であると思われる.

CT

著者: 増田善昭

ページ範囲:P.1974 - P.1975

 CTが臨床的に使用されて10年になるが,その普及率は著しいものがあり,X線CTの評価も次第に定着しつつある.ここでは,従来,各臓器別に取り上げられてきたCTの診断的価値を,高血圧という全身性疾患の立場から見直すことにする.

治療

降圧剤の選び方

著者: 西尾一郎 ,   増山善明

ページ範囲:P.1976 - P.1978

 高血圧を長期にわたって降圧剤で治療すると,高血圧性心血管系合併症が減少することが明らかにされてきている.しかし,高血圧の大部分を占める本態性高血圧は,現在でもなおその成因は十分明らかでなく,二次性高血圧の中にも昇圧機序の詳細は不明なものが少なくない.したがって,高血圧の治療は,外科的に治癒可能な一部の二次性高血圧を除き,多くは降圧剤による血圧下降とその維持が主要な目的となる.
 降圧剤の適応,選択の基準は,現在ではほぼ確立されているが,薬理作用の異なる薬剤が数多く使用可能となっているので,各薬剤の特徴を考慮し,高血圧の病型・病態を考慮して適宜変更する場合も少なくない.

境界型高血圧は治療すべきか

著者: 梶原長雄 ,   小林良子 ,   大曽根哲

ページ範囲:P.1979 - P.1981

 境界型高血圧は治療すべきか—に答えるには,境界型高血圧に対する治療の必要性と有効性が検討されねばならない.以下,文献的考察ならびに自験例の成績について述べる.

老年性高血圧

著者: 村田和彦 ,   市川秀一

ページ範囲:P.1982 - P.1983

 老年者の高血圧は一般に発見まで短くない期間持続したものであり,ある程度進行した動脈硬化,臓器障害を合併することが多く,高血圧が見出されたからといってただちに積極的に治療することが必ずしも患者に利益をもたらすとは限らない.時には治療により重大な事故を生ずることもある.老年者の高血圧の治療について考えるには,まず高血圧により生ずる害と,治療により得られる益のバランス,それに降圧薬の副作用を計算に入れなければならない.

悪性高血圧

著者: 尾前照雄

ページ範囲:P.1984 - P.1985

 悪性高血圧(malignant hypertension)の予後は治療によって著明に好転する.本症は予後が著しく不良ということで「悪性」の名称が付せられたが,今日の常識からいえば「悪性」という名称は必ずしも妥当とは思われない.筆者の考えによればその理由は2つある.1つは悪性といえば疾病の性質が悪性であると解釈されやすいが,本症(正しくは本症候群)は高血圧の性質に関連したものでなく,高血圧の程度(著明な血圧上昇)に関連した症状と所見を意味している.Pickeringが指摘しているように,その意味では高血圧の悪性期(malignant phase)と呼ぶほうがより妥当であろう.いま1つの理由は「悪性」の病像が治療によってしばしば消失し,予後不良の疾病状態とは必ずしもいえないからである.したがって悪性高血圧というよりは,進行型高血圧(acceleratedhypertension)の名称のほうが本態に近いと考えるのである.
 図は1970年のHoodら1)の文献からとったものであるが,降圧療法の行われなかったKeith-Wagener-Barker(1939)の報告に比べて予後が著明に好転している.近年は治療法がより進歩しているので,予後はさらに好転していると思われる.降圧治療の進歩とともに,近年は本症そのものの頻度も減少している.

高血圧性緊急症

著者: 露崎輝夫

ページ範囲:P.1986 - P.1988

 高血圧性緊急症とは,血圧の著明な上昇により重大な血管合併症をきたし,ただちに降圧療法を行わなければ致命的な結果の起こることが予想される病態をいう.この際,拡張期圧は140mmHg以上に上昇し,これに応じて収縮期圧も250mmHgまたはそれ以上になる急激な昇圧を示すことが多く,本態性高血圧症でも二次性高血圧症でも起こり得る.しかし,時には血圧の高さよりもその急激な上昇が重要な意味を持つことがあり,急性糸球体腎炎の小児や,子癇の際など血圧が160/110mmHg程度でも高血圧性脳症や痙攣を起こすことがある1).このような場合,緊急治療が必要であり,本症を起こしている病状に適した治療をただちに開始しなければならない.
 hypertensive emergenciesとしては,①高血圧性脳症,②急性左心不全,③悪性高血圧症,④解離性大動脈瘤,⑤catecholamine遊離による高血圧性緊急症,⑥脳内出血に基づく高血圧性緊急症,および⑦子痛と子病前症,などがあげられるが,この中の主な疾患についての対策を考えてみたい.

β遮断剤

著者: 河野知記 ,   荒川規矩男

ページ範囲:P.1990 - P.1991

 β遮断剤のうち,現在わが国で降圧剤として許可されているpindolol,propranolol,carteololは広く臨床で用いられているが,最近さらに新しい特徴を有する各種β遮断剤の開発がすすめられている.たとえば,心臓選択性を有するもの,α遮断作用を併せもつもの,内因性交感神経刺激作用を有するもの,長時間作用性のものなどであり,細かい使い分けも可能になりつつある.本稿では,これらを含めてβ遮断剤による降圧療法の要点を述べる.

α遮断剤,α-β遮断剤

著者: 東海林哲郎 ,   飯村攻

ページ範囲:P.1992 - P.1993

 交感神経系の受容体にはαとβがあり,最近はそれぞれがα1,α2とβ1,β2に分けられる.現在,α,βいずれの受容体遮断剤も降圧剤として用いられるが,α遮断剤は降圧効果の安定性や持続性に欠けるものが多く,日常臨床で使用しうる薬種は僅少のものに限られる.中枢のα受容体を介するとされるclonidineを除けば,純粋なα遮断剤としてはprazosinが,またα-β遮断剤としてはlabetalolがあげられるにすぎない,以下にはこれらを中心に述べる.

Ca拮抗薬

著者: 佐藤孝一 ,   青木久三

ページ範囲:P.1994 - P.1997

動脈平滑筋の収縮におけるCa++機能の役割
 骨格筋内のCaイオン(Ca++)の増加は,アクチン線維とマイオシン線維の重なり合いを増加し,筋長を短くする.この現象が筋収縮である.EGTA〔Ethylene glycalbis(β-aminoethyl ether),N,N'-tetraacetic acid〕はCa++と結合してキレート結合物(chelate compound)を造り,Ca++機能をなくす.EGTAを含む溶液で灌流した心臓・血管の壁は柔軟になり,心臓内腔・血管内腔は拡大する.心筋・血管平滑筋(血管筋)は,EGTAによりCa++機能が除去されて弛緩する.この現象は,骨格筋でみられる筋の弛緩と同じでCa++機能の除去による.骨格筋,心筋,血管筋,腸管平滑筋,および気管支平滑筋などの筋におけるCa++機能をEGTAは除去する.EGTAのCa++拮抗作用には,臓器と細胞への特異性と選択性がない.
 心臓・動脈の心筋・動脈平滑筋(動脈筋)のCa++機能を特異的・選択的に,強力に抑制するCa++拮抗薬ニフェジピン(nifedipine,アダラート®,セパミット®)が発見された.

レニン・アンジオテンシン系阻害薬

著者: 荻原俊男 ,   熊原雄一

ページ範囲:P.1998 - P.1999

 レニン・アンジオテンシン(R-A)系抑制物質は,図に挙げたように,R-A系の各ステップの抑制物質があるが,これらのうち臨床応用されている抑制剤は,テプロタイド,カプトプリルなどの変換酵素抑制剤,およびアンジオテンシンⅡ(AⅡ)拮抗性ペプチドであるAⅡアナログ(〔Sar1,Ile8〕AⅡ,〔Sar1,Ala8〕AⅡ,〔Sar1,Thr8〕AⅡ)の2種類である.降圧剤として注目されているのは,カプトプリルをはじめとする経口投与可能な変換酵素抑制剤である.
 カプトプリルは米国スクイブ社のOndetti,Rubin,Cushmanらにより開発され1),すでに欧米ではCapoten®として市販されており,本邦でも第Ⅲ相臨床試験が終了し,軽症,重症本態性高血圧のほか,二次性高血圧にも有効なことが確認され,その一般使用が望まれている.

中枢性降圧剤

著者: 木村忍 ,   三浦幸雄

ページ範囲:P.2000 - P.2001

 交感神経抑制薬は高血圧の治療に古くから多用されてきた.現在,作用点を異にする多くの交感神経作動薬が臨床に供され,中枢から末梢に至る各部位でその機能を抑制することができる.図に,各製剤の主な作用点を示す.これらのうち,α-メチルドーパやクロニジンは中枢神経系に作用して末梢交感神経系を抑制する代表的な中枢性降圧剤である1)

降圧薬の副作用

著者: 武田忠直

ページ範囲:P.2002 - P.2003

 降圧薬治療は,薬剤によって高血圧患者の血圧を正常レベルまたはその近くまで安定的に下降させ,全身の病態生理的異常を是正して健常者に近い状態を持続的に維持し,高血圧によって招来される心血管系障害の発生や進展を予防ないし阻止して,合併症の危険を除去することを目的とする.本態性高血圧症の昇圧機序はなお不明の点が多いが,神経性,体液性,腎性,血管性など複雑な因子が種々の程度に関与しており,体質的,環境的因子によっても,また病期や重症度によっても,昇圧因子の相互の重みには著しい個人差がある.作用機序の異なる多くの種類の化合物が現在降圧薬として用いられているが,いずれの薬剤もそれぞれの個有の薬理作用が患者の昇圧因子に対していろいろな仕方で直接または間接的に働いて,結果的に降圧効果を発揮する.
 降圧薬の副作用には,各薬剤に内在する薬理作用に関連するものと,降圧効果そのものに関連するもの,すなわち血圧の下降に対応する患者の恒常性維持機構が適切な作働範囲を逸脱して生ずるもの,およびその薬物の通常の薬理作用や降圧効果とは関係のない特殊なものに大別される.一般に好ましくない薬理作用を伴い,かつそれが強いものほど,副作用は出現しやすい.また降圧効果の点で切れ味がよい薬剤は,使用法が適切でないと,急激ないし過度な降圧に基づく副作用も起こりやすい.一般薬理作用や降圧とは無関係な副作用を生じやすい薬物は,降圧薬としては適当といえない.

高血圧患者の管理

著者: 中村仁

ページ範囲:P.2004 - P.2005

 高血圧患者の管理目的は,高血圧の発見,診断,評価,治療,追跡をとおして,長期にわたり血圧を適切なレベルに維持することにある.すでに述べられているように,各段階にはそれぞれ基本的な手順と方法がある.本稿では主に,効果的な管理を行ううえに重要と考えられる問題点につき概説する.

座談会

本態性高血圧症の治療をめぐって

著者: 中村仁 ,   海老原昭夫 ,   猿田享男 ,   稲垣義明

ページ範囲:P.2007 - P.2019

二次性高血圧症のスクリーニング 二次性高血圧症診断の意義/問診だけでも/上下肢の血圧差,立位の血圧が手がかり/簡単な検査を総合して/医原性高血圧も念頭に 本態性高血圧の病態,血行動態面の特徴 3つの因子/高血圧は3つの型に/ヘマトクリットが問題か 本態性高血圧の病因に関与する諸因子 いろいろな因子が複雑に関与/個々の患者によって違う 降圧剤の薬理作用 3種類の降圧剤/病態に応じて使い分ける 専門外来での治療の基本 まず生活療法を1カ月/食塩は栄養士に 第一線病院での治療の基本120以上なら即検査/食塩は1日蓄尿で数字を示す 降圧剤選択の原則 利尿降圧剤を第1選択薬に使う理由はなくなりつつある/β遮断剤の本態は血管収縮作用/β1-selectiveとα遮断剤の併用でよいか/服用回数が少ないほどコンプライアンスは上がる/利尿剤を使うべきケースもある/無視できないコスト・ベネフィット/1日2回なら朝と昼が効果的 何を第1選択としているか 7割サイアザイド,2〜3割β遮断剤/血管拡張剤も考えられる 降圧剤は一生服用しつづけるのか 年をとれば脳卒中のリスクにならない/やめるにしても徐々に/季節的変動を考慮して 日内変動を考慮して治療すべきか まだ基準がない/家庭での測定は十分に説明したうえで 坐位血圧を基準にすべきか 臥位が基本/特殊な病態では立位も 境界域高血圧をどう扱うか 生活規制をしてフォローを/リスク・ファクターではある

カラーグラフ 臨床医のための腎生検・11 糸球体病変・11

アミロイドーシス

著者: 坂口弘

ページ範囲:P.2024 - P.2025

 アミロイドーシスは,何の原疾患もなく起こる原発性,慢性感染症などに伴って起こる続発性,骨髄腫に伴うもの,家族性のものなどに分けられている.
 アミロイド物質はHE標本ではエオジンに淡く均等に染まり(図1,2)コンゴーレッド陽性(図3),チオフラビンT染色の螢光が陽性(図4),電顕で幅60〜70Aの比較的まっすぐ走る細線維の集合としてみられる(図5).通常の組織は死後には融解(死後変化)により電顕では微細構造が壊れてしまうので剖検例の電顕は特別な場合を除いては行われないが,このアミロイド物質は剖検例で何年もフォルマリンに保存した組織でも図5と同じ細線維構造が認められ,それだけ強固な物質といえる.

連載 演習

目でみるトレーニング 66

ページ範囲:P.2027 - P.2033

画像診断 心臓のCT・11

心腔内血栓

著者: 太田怜 ,   林建男

ページ範囲:P.2034 - P.2040

 血栓や腫瘍などのような心腔内の異物は,心エコー図の発達によって容易に発見されるようになったが,造影CT法もその検出にきわめて有用である.心エコー図の際は,エコービームが対象にあたらないと検出困難であるし,目的物の具象性という点でも造影CT法のほうがすぐれていると思われる.

画像診断と臨床

肺疾患(Ⅲ)

著者: 山田治男 ,   多田信平 ,   川上憲司

ページ範囲:P.2041 - P.2048

症例1(図1〜8)
 患者 M. O. 65歳,男性,会社員退職
 主訴 呼吸困難,肺腫瘤性病変精査

今月の焦点 対談

ツベルクリン反応の新しい応用—免疫機能の簡便な指標として

著者: 泉孝英 ,   桂義元

ページ範囲:P.2052 - P.2068

 泉 1890年にKochにより創製され報告されたツベルクリン自体は,最初は結核の治療薬として華々しく登場したわけですが,その後,結核の治療薬としての意味はまったくなく,むしろ有害だという結論になりました.しかし,1907年にPirquetがはじめて今日のツベルクリンテストを実施して以来,世界中で最も広く行われている皮膚テストとなり,現在では毎年おそらく世界中で何百万あるいは何千万という人がツベルクリンテストを受けています.
 ただ,ツベルクリン反応の意義そのものは,先進国と開発途上国では大きく変わってきております.日本では,かつては結核感染の有無を知る有効な方法としてツベルクリン反応が用いられてきたのですが,最近20年間に結核が減ってくるとともに,いまでは免疫機能,とくに細胞性免疫機能の判定法として使われるようになってきています.癌の治療に関連して,癌の予後因子としてのツベルクリン反応,治療の指標としてのツベルクリン反応という使われ方が広く行われるようになってきているわけです.また,結核と他の疾患との鑑別の手段にもツベルクリン反応は使われてきています.

講座 異常値の出るメカニズム・55 酵素検査・15

血清アルドラーゼとイソクエン酸脱水素酵素(ICD)

著者: 玄番昭夫

ページ範囲:P.2071 - P.2076

アルドラーゼとICDの臓器分布
 アルドラーゼとICDは,図1に示すように前者は解糖系(嫌気的)の,そして後者はTCAサイクルの反応に関与する酵素である.
 とくにアルドラーゼは腫瘍マーカーとして最初に登場した酵素として臨床的に有名であるが,この酵素は図1に示したようにD-果糖1,6-二リン酸(FDP)の可逆的分解を行うもので,したがって正式な名称はfructose-bisphosphate aldoase(EC 4.1.2.13)と呼ばれる,しかしこの酵素はD-果糖一リン酸(FIP)にも作用してこれをジヒドロキシアセトンリン酸とアルデヒドに分解する(図1).図2のようにアルドラーゼはとくに骨格筋に多いが,アルドラーゼにはA型(骨格筋型),B型(肝型),そしてC型(脳型)という3種類の基本的なサブユニットが含まれており,図3のようにこれらが4個重合した四量体(テトラマー)が各アルドラーゼであって,このように全部で,9個のアルドラーゼアイソエンザイムが存在する1).すなわち脳,肝には各5種類のアイソエンザイムが存在し,そのうちA4型(AAAA)のみが共通のアイソエンザイムである,そして骨格筋にはこのA4型という純種のアイソエンザイムが1個存在するにすぎないが,このA型アルドラーゼを多く含む骨格筋ではFDPを好んで基質にし,F1Pより50倍も早い速度でFDPを分解する.

コンピュータの使い方・5

統計解析

著者: 土肥一郎

ページ範囲:P.2077 - P.2081

 コンピュータは,いつのまにか私たちの日常生活深く入りこんできた,機械についてもプログラミング言語についても,知識のまったくない人々が,巧みにキイを押して預金口座から現金をひき出している.このとき,はるか遠くの銀行内部の大型コンピュータは,確実に,このキイを押している無心の人々によって働らかされている.ただ残念なことに,この場合はわれわれは自分がこき使っているコンピュータを見ることができない.われわれの命令で動くコンピュータが,目の前で汗を流すのが見られたら気分がよいだろう.
 これが実現するようになったのが4,5年前で,われわれは約50万円でマイクロ・コンピュータ(略してマイコン)の本体とブラウン管およびプリンターをわが家のコタツの上に置いて使えるようになった.10年前には,同じ能力のあるコンピュータはタンスくらいの大きさで1,000万円くらいしていたことを思うと驚くほかはない.

図解病態のしくみ 消化器疾患・31

Parenteral & Enteral Nutrition(10)—Enteral Hyperalimentation(3)—Short Bowel Syndromeの病態生理

著者: 松枝啓

ページ範囲:P.2083 - P.2087

 "短腸症候群Short Bowel Syndrome"の治療および社会復帰は,Total Parenteral Nutrition(TPN)やTPNにょるHome-Hyperalimentationにより可能である.しかし,これらの治療法には多くの問題点が存在する.すなわち,TPNによるHome-Hyperalimentationは,実用性,安全性そして経済性において多くの問題が存在し,これらが短腸症候群の患者の社会復帰をより困難なものにしているといっても過言ではない.筆者らは,このTPNによるHome-Hyperalimentationに比して,より実用的,より安全で,しかもより経済的なEnteral HyperalimentationによるHome-Hyperalimentationの開発を試みた.
 しかし,TPNでも治療困難な短腸症候群をEnteral Hyperalimentationで治療するには,短腸症候群の病態生理を正しく理解することはもとより,Enteral Hyperalimentationを合理的に施行することが不可欠である.すなわち,前回までに述べてきたEnteral Hyperalimentationの集大成として,Entera1 Hyperalimentationによる短腸症候群の治療を考えてみたい.

外来診療・ここが聞きたい

小児急性虫垂炎のプライマリ・ケア

著者: 牧野永城 ,   村山正昭

ページ範囲:P.2094 - P.2097

症例
〔症例1〕K. M. 5歳 女
 主訴 右下腹部痛,嘔気,下痢
 57年4月28日;38℃の発熱,腹痛にて内服薬治療をうけた.
 同 5月6日;再び発熱と嘔気,右下腹部痛にて来院.
 McBurney(±),Kummel(+),Lanz(-),Blumbergは不明瞭でWBC=11,600,尿中アセトン体(+),絶食とし輸液1,000ml,抗生剤ジナセフ1.5gを3日間投与
 同 5月9日;尿中アセトン体(-)とともにWBC正常化す.

診療基本手技

動脈血ガス分析の手技と要点

著者: 吉岡成人 ,   西崎統

ページ範囲:P.2092 - P.2093

 動脈血ガス分析は,呼吸不全,心不全,腎不全などの患者においては,ルチーンに行われる検査の1つである.今回は,動脈穿刺を正確にかつ安全に行うための要点を述べる.

米国家庭医学の発展・3

家庭医学はなぜ必要か—家庭医学の信憑性

著者: 木村隆徳

ページ範囲:P.2112 - P.2113

 全米の医師の中で家庭医として実地診療にあたる者の割合は1940年の76%から1974年には18.3%と最低に落ちました1).このようなプライマリ・ケア担当医の急速な減少と,医療費が高騰して経済のバランスと国民負担の限界が問題になりだしたという実情は,細分化した医療システムへの患者の当惑と重なりあって,現代医療の能率性を強く要求し,米国ではそれが1966年にMillisとWillardの両報告書の形で表現されたわけです.
 1980年に米国で,医師過剰を予告した卒後医学教育国家助言委員会(Graduate Medical Education National Advisory Committee)の会長W. Jack Stelmachは米国家庭医学会の前会長でしたが,医師過剰の事態が到来しても家庭医はその基本目的,つまり,思慮深く,優れた,熱心な医師として,いかなる患者・家族に対しても常に援助を差しのべられるものであることを忘れてはいけないと説き,家庭医学という専門科の存続のためには医学部周辺での基盤を固め,教師の数と質を改善し,より意義ある研究をなし,卒後教育プログラムのすべてに優秀性と有用性を育成し,学部レベルでも活発に活動し,専門医試験と再試験過程の内容に信憑性を育成し,レジデント教育プログラムの財政的支持を安定・持続的なものとしなければならないといいます.

オスラー博士の生涯(最終回)

ウィリアム・オスラー博士の著述とオスラーに関する文献

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.2100 - P.2106

 ウィリアム・オスラー卿(Sir William Osler)は,19世紀の生んだ世紀の医人である.人文学の教養を濃く身につけ,人間性の豊かな科学者,入文学者として,また病理学に基礎づけられた内科学を最高に具え,よき臨床医作りのために,アメリカに新しい医学教育のシステムを築き,若きものを指導した優れた教師であった.
 彼は,ヒポクラテス,アリストテレス,ジョン・ハンターに似た緻密な観察力の持ち主であり,疾患の病像を科学的に捕えるとともに,病む人間を理解し,共感性をもって患者に接した内科医であった.彼によって書かれた数多くの文献,臨床研究,医学生に語られた数々の講演,英語のほか,仏,独,伊,スペイン,ポルトガル,中国語に翻訳された「内科学書」は初版から16版に至るまで(1892〜1944)の期間,世界的内科書として各国の医学生や医師に愛読された.ただ一つの例外は,中国語版が横浜で印刷された(1909年)事実にもかかわらず,日本の医学生には全く紹介されなかったのである.今日,諸家による内科のテキストをみると,Osler's nodes(細菌性心内膜炎にみる),Osler's(or Vaquez's)disease(真性多血症),Osler・Rendu-Weber Syndrome(動静脈吻合に併う多発性毛細血管腫症),Osler's phenomenon(凝血機序への血小板の参与)といったオスラーの名が残されている.

天地人

漢語雑感

著者:

ページ範囲:P.2099 - P.2099

 必要があってelectrophoresisの訳語「電気泳動」の起原を調べようとしたことがある.現役の研究者としてはこのような低徊趣味に時間を費したくないのだが意外と難問である.辞典で調べても泳動は昔の漢語にはない.調べた範囲では昭和10年(1935)刊,鮫島実三郎著,岩波全書「化学通論」に出ているのが一番古い.ただし最初かどうかは保証しかねる.Tiseliusの電気泳動法の報告は1937年であるが,現象そのものはもっと前から記述されている.ギリシャ語phoraは「運び動く」という意味であるから泳動とは面白い語を選んだものだと思う.
 「科学」はscienceの訳語として考案され,日本語として定着し,それが中国に入って中国語としても使われている言葉である.明治時代に西欧文明をとり入れるために考案された「新漢語」は現在の日本語の中に違和感なく普及浸透している.そしてそれらが中国人により中国へ輸入されて定着しているという.中国でもいろいろ訳語をくふうした人がいたが,日本人がくふうした新漢語の方が漢語文化圏の中では通用しているのである.これは鈴木修次著「日本漢語と中国」中央公論社(1981)の受け売りであるが,その中には真理,権利,義務,論理,命題,演繹,帰納,宗教,自由などが含まれる.これらの語は漢和辞典を引けばなるほど出典はあげられているが,それは現代的意味の語として出ているのではない.

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VIA AIR MAIL

著者: 福井次矢

ページ範囲:P.2108 - P.2111

感心させられたCabot Society.治療法の選択のみでなく,検査の選択にも適応できるDecision Analysisの考え方,PVPなど

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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