文献詳細
文献概要
天地人
漢語雑感
著者: 月
所属機関:
ページ範囲:P.2099 - P.2099
文献購入ページに移動「科学」はscienceの訳語として考案され,日本語として定着し,それが中国に入って中国語としても使われている言葉である.明治時代に西欧文明をとり入れるために考案された「新漢語」は現在の日本語の中に違和感なく普及浸透している.そしてそれらが中国人により中国へ輸入されて定着しているという.中国でもいろいろ訳語をくふうした人がいたが,日本人がくふうした新漢語の方が漢語文化圏の中では通用しているのである.これは鈴木修次著「日本漢語と中国」中央公論社(1981)の受け売りであるが,その中には真理,権利,義務,論理,命題,演繹,帰納,宗教,自由などが含まれる.これらの語は漢和辞典を引けばなるほど出典はあげられているが,それは現代的意味の語として出ているのではない.
掲載誌情報