icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina19巻13号

1982年12月発行

文献概要

今月の主題 内科医に必要な泌尿器科の知識 泌尿器科的徴候

尿混濁

著者: 大井好忠1

所属機関: 1鹿児島大学医学部・泌尿器科

ページ範囲:P.2486 - P.2487

文献購入ページに移動
 尿混濁以外に自覚症状がなく来診することは少ない.乳糜尿症ではフィブリン塊の排泄に伴う尿路の症状,ならびに尿混濁そのものを自覚して来診する.尿路の何らかの自覚症状の発現とともに,尿混濁に気付いて来診する症例は多い.このような場合の尿混濁は,血尿を除けば膿尿,血膿尿,塩類尿が多い.稀に精液尿,糞尿がみられる.膿尿,血膿尿では尿路または副性器の特異的・非特異的感染症が示唆される.塩類尿または濃縮尿では有意な尿中白血球は証明されない.生活歴の詳細な問診も診断上大切な手がかりとなる.精液尿,糞尿では既往の手術の聴取を怠ってはならない.主として尿混濁の成因と診断的事項,ならびに治療法針について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?