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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻13号

1982年12月発行

文献概要

今月の主題 内科医に必要な泌尿器科の知識 泌尿器科的徴候

排尿困難

著者: 三木誠1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学・泌尿器科

ページ範囲:P.2488 - P.2489

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 排尿困難とは,正常な排尿が円滑に行われない状態をいう.すなわち尿意を感じて努責しても容易に排尿が開始されず,また排尿が始まってもその終了までに長時間を要する状態である.前者を排尿開始の遅延(遷延性排尿),後者を排尿時間の延長(苒延性排尿)という.この両者は同時に発生することが多く,かつどちらかがより強く出現することのほうが多い.そして当然のことながら,尿線細小,尿線中絶,放出力の減弱,残尿感などの症状も伴っている.排尿困難が極端に強まれば,尿意があってもまったく排尿できないという尿閉の状態になる.
 ところで,膀胱炎などで排尿痛が強い場合に,排尿困難を訴えて来院する患者があり,事実排尿痛の強い場合は括約筋部内に攣縮が起こり,排尿困難(painful voiding)をきたすこともあるが,一般には排尿困難といえば疼痛のほとんどない排尿困難(difficult voiding)のほうが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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