文献詳細
文献概要
洋書紹介
—McConnell, I.,Munro, A. & Waldmann, H.—The Immune System;A Course of the Molecular and Cellular Basis of Immunity, 2nd ed.
著者: 河合忠1
所属機関: 1自治医科大学・臨床病理学
ページ範囲:P.264 - P.264
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本書の初版は1975年に出版され,今回の第2版は6年後に出版された.免疫学は,現在もっとも進歩の著しい分野の1つであるから,本書の内容も初版から大きく改訂されている.しかし,本書の特徴としての"簡潔さ"を引き続き踏襲しており,"読みやすさ"という点からは大変優れたものである,活字の大きさのわりには行間を十分とり,見出しも解りやすいのが印象的である.
内容は,ケンブリッジ大学病理学教室が担当している免疫学の上級コースを基礎にまとめたものとのことである.したがって,内容はかなりup-to-dateであり,豊富なものになっている.しかし,300ページあまりにまとめられているので,かなり濃縮された内容を簡潔な文章で表現されている.ということは免疫学を初めて学ぼうとする人には難解であろう.むしろ本文は,免疫学の基礎知識をもった人に新しい免疫学の考え方を説明するようなものとなっている.ただ,初学者でもある程度解るようにとのことで,各部の初めに要旨が簡潔にまとめられている.このように,本書の文章はじっくり一語一語を味わって読むような努力を必要とするであろうが,適切な単語で要領よく新しい内容をコンパクトにまとめてあるという点では,他に類書がないのではなかろうか.
本書の初版は1975年に出版され,今回の第2版は6年後に出版された.免疫学は,現在もっとも進歩の著しい分野の1つであるから,本書の内容も初版から大きく改訂されている.しかし,本書の特徴としての"簡潔さ"を引き続き踏襲しており,"読みやすさ"という点からは大変優れたものである,活字の大きさのわりには行間を十分とり,見出しも解りやすいのが印象的である.
内容は,ケンブリッジ大学病理学教室が担当している免疫学の上級コースを基礎にまとめたものとのことである.したがって,内容はかなりup-to-dateであり,豊富なものになっている.しかし,300ページあまりにまとめられているので,かなり濃縮された内容を簡潔な文章で表現されている.ということは免疫学を初めて学ぼうとする人には難解であろう.むしろ本文は,免疫学の基礎知識をもった人に新しい免疫学の考え方を説明するようなものとなっている.ただ,初学者でもある程度解るようにとのことで,各部の初めに要旨が簡潔にまとめられている.このように,本書の文章はじっくり一語一語を味わって読むような努力を必要とするであろうが,適切な単語で要領よく新しい内容をコンパクトにまとめてあるという点では,他に類書がないのではなかろうか.
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