文献詳細
文献概要
今月の主題 狭心症とその周辺 狭心症の種類
安定狭心症の予後
著者: 加藤和三1
所属機関: 1心臓血管研究所付属病院
ページ範囲:P.604 - P.606
文献購入ページに移動 狭心症は種々の観点からいろいろに分類されているが,近年は主として症状の安定性,進行性に基づく安定狭心症/不安定狭心症の分類が広く行われている.すなわち,狭心症のうち最近3〜4週間以内に新規に発症,再発ないしは症状の増悪をみたものを不安定狭心症とし,それ以外の安定した状態にあるとみなされるもの(安定狭心症)と対比する立場である.
この分類は心筋梗塞の発生,急死の危険の大きい状態にあるものを,そうでないものと区別することを目的としており,後者である安定狭心症の予後は当然のことながら,不安定狭心症のそれより良好とみられる.しかし,一口に安定狭心症といってもその重症度,冠動脈障害の程度には大きな幅があり,それによって経過・予後に差を生じる.また合併症,危険因子や治療の適否,さらにA-Cバイパス術などによっても大きく左右される.
この分類は心筋梗塞の発生,急死の危険の大きい状態にあるものを,そうでないものと区別することを目的としており,後者である安定狭心症の予後は当然のことながら,不安定狭心症のそれより良好とみられる.しかし,一口に安定狭心症といってもその重症度,冠動脈障害の程度には大きな幅があり,それによって経過・予後に差を生じる.また合併症,危険因子や治療の適否,さらにA-Cバイパス術などによっても大きく左右される.
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