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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻4号

1982年04月発行

文献概要

今月の主題 狭心症とその周辺 虚血性心臓病の診断

心電図—虚血性心疾患にみられる脚ブロック

著者: 岡田了三1

所属機関: 1順天堂大学医学部・循環器内科

ページ範囲:P.619 - P.622

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 虚血性心疾患の心電図診断には,通常異常Q,ST低下,T陰転などが役立ち,脚ブロックが合併すると,むしろ心筋虚血域の診断が不正確になる傾向がある.しかし脚ブロックの出現は,重篤な不整脈の前駆疾状となることや,虚血域の拡がりが異常に大であることを示すこともあるので,その臨床的意義はかなり重要である.
 図1は84歳,男で,従来高血圧があり3年前には心電図はA左端のように左心室肥大所見を示した.以後ときどき狭心症発作をくり返した.2.5年前に心電図はA中央のように前壁中隔梗塞所見となり,1ヵ月前にはA右端のように左脚ブロックとなった.QRSは幅の増人に比して波高は低い.その後次第に衰弱して死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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