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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻5号

1982年05月発行

文献概要

今月の主題 血清リポ蛋白の異常 リポ蛋白と脂質の代謝

トリグリセライドとリポ蛋白代謝

著者: 竹内一郎1

所属機関: 1東京都立大久保病院・内科

ページ範囲:P.796 - P.799

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TGとは
 TGは,グリセロールに3つの脂肪酸がエステル結合したもので,脂肪酸エネルギーの貯蔵型として各種組織に存在し,また血中では,カイロマイクロンおよびVLDLという大型リポ蛋白(TG richリポ蛋白)となって,組織間を運搬されている.脂肪酸は,中枢神経,赤血球,腎髄質をのぞく,ほとんどすべての組織での主要なエネルギー源である.また,TGはほとんどすべての組織で合成されるが,TGをリポ蛋白に組み込んで放出しうる臓器は肝と腸のみである.
 カイロマイクロンは,食事脂肪由来のTG(外因性TG)を,吸収の場である小腸から,利用や貯蔵の場である筋肉や脂肪組織へ運搬する機能を有し,VLDLは,空腹時に,肝および腸で合成されたTG(内因性TG)を,筋肉や脂肪組織へ運搬する機能を有する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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