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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻5号

1982年05月発行

文献概要

今月の主題 血清リポ蛋白の異常 リポ蛋白異常と各種疾患

皮膚瘙痒症

著者: 小澤明1 大城戸宗男1

所属機関: 1東海大学医学部・皮膚科

ページ範囲:P.836 - P.837

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 肝,腎,膵をはじめ,多くの疾患に血清リポ蛋白異常が合併する.さらにそれらの疾患群では,皮膚のかゆみ,すなわち皮膚瘙痒症が主徴候の1つとしてよく知られている.しかし,黄色腫を伴う高脂血症患者において,皮膚瘙痒症の頻度がとくに高いという傾向はないので,この瘙痒症の発生機序は疾患ごとに異なっていると推定される.
 通常,かゆみの原因あるいは誘因物質としては,ヒスタミン,キニン,ある種の蛋白分解酵素,cowage(熱帯産ハッショウマメ;そのさやの毛で強烈なかゆみを起こし,かゆみ粉とも呼ばれる),プロスタグランディンなどが知られている1).それらの刺激は真皮乳頭部内の神経網で知覚され,遅伝導性C線維により脊髄へ伝達されると考えられている.しかし,内臓疾患の際に現れる皮膚瘙痒症の病態は不明のことが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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