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雑誌目次

雑誌文献

medicina19巻6号

1982年06月発行

雑誌目次

今月の主題 癌治療の最前線

理解のための10題

ページ範囲:P.1072 - P.1074

化学療法

新抗癌剤臨床研究の現況

著者: 小川一誠

ページ範囲:P.1002 - P.1003

 現在の新抗癌剤開発の主な方向は,現存する抗癌剤の利点,すなわち有効性をより高め,一方において欠点,すなわち毒性をより少なくした類縁化合物の研究である.この場合新しい化合物が合成されると,そのもとの抗癌剤と有効性,毒性が動物実験で比較検討され,より優る結果が見出されたときに臨床研究へと導入される.また数少ないけれども従来の抗癌剤とまったく異なる性質をもつ薬剤も研究されている.本稿では,phase I,II studyの段階にある新しい抗癌剤の現況を解説する.なお誌面の限定があり,本邦で研究されている薬剤および近い将来に研究されるであろう薬剤を中心に記述したい.

ヌードマウスを用いたin vivo抗癌剤感受性テストの意義

著者: 久保田哲朗

ページ範囲:P.1004 - P.1005

 ヌードマウス可移植性ヒト腫瘍を用いた実験的化学療法は1975年Povlsen & Rygaard1)の報告に端を発し,当初は個々の患者の癌組織を移植しそれぞれの腫瘍の感受性をあたかも細菌の感受性試験のように行おうとする試みがなされた.しかしながら,初回移植率が40〜50%であること2)や,継代株を樹立して感受性試験を行うまで数ヵ月を要すること3)が明らかとなり,現在のところは臨床材料を直接感受性試験に用いる方法は谷らの報告4)を除くと広くは行われていない.
 一方,樹立された継代株を対象とした抗癌剤感受性試験は筆者らの成績3,5)を含めて各施設からの報告があり,米国National Cancer Instituteでは,L-1210,P-388などのマウスの腫瘍を用いた1次スクリーニングの次にヌードマウス可移植性のヒト肺・乳腺・結腸癌の代表株を用いて2次的スクリーニングを行うシステムを組み立てている.代表株によるスクリーニングにおいて問題となるのは,多種多様な組織型を有する各臓器癌が同一の抗癌剤感受性を保持しているか否かということである.

腫瘍の微小循環特性に基づいた昇圧化学療法

著者: 涌井昭 ,   佐藤春彦

ページ範囲:P.1007 - P.1010

 癌化学療法効果を増強する方策として,第1に,腫瘍実質に対して,第2に間質を介してのアプローチの重要性が指摘され,その考え方にそった研究が種々報告されている.前者は癌細胞自体に対する殺細胞効果増強へのアプローチであり,後者は主として,抗癌剤の癌巣到達性亢進に対する試みである.
 近年,腫瘍の微小循環に関する研究により,以下の実験事実が示された2,3)

抗癌剤のtargeting

著者: 高橋俊雄 ,   山口俊晴

ページ範囲:P.1012 - P.1013

 癌細胞にだけ選択的に毒性を示し,正常細胞には毒性を示さない薬剤,すなわち癌選択毒性のある抗癌剤の開発が待たれているが,現在のところ満足すべき薬剤はない.そこで,新しい抗癌剤の開発に努力する一方,現在ある抗癌剤を効率よく選択的に癌病巣に到達させる試みがなされている.本稿ではその試みを,薬剤の修飾による抗癌剤のtargetingと投与法,投与経路の工夫による抗癌剤targetingの2のつ面から概説してみたい.

Transcatheter Chemo-Embolization

著者: 神前五郎 ,   岡村純

ページ範囲:P.1014 - P.1015

意義,目的
 従来,肝癌に対する姑息的治療としては全身投与,または動注による化学療法と肝動脈結紮術の2つがよく行われ,1年以上生存例も報告されてきた.しかし延命効果としての生存率を論ずるに足るだけの成績をあげるに至らず,肝癌の治療は大きな暗礁に乗りあげ,異なった治療の登場に期待がかけられていた.
 14年前の脊髄動静脈奇形の治療,ひきつづいて消化管出血の治療のために用いられた経カテーテル動脈塞栓術(transcatheter arterial embolization;TAE)が,9年前ごろより腎癌の治療に応用されるに至った.このTAEを原発性肝癌に応用したのはGoldstein1)であるが,系統的な治療として行い,よい成績をあげているのは本邦山田ら2)である.筆者らは1979年来濃度dependentな薬剤を用いた抗癌剤one shot動注とTAEの併用(表題にあるtranscatheter chemo-embolizationのchemoは化学療法剤の動注を意味するchemoであって,化学療法剤に浸漬したあるいはそれを内包した塞栓材料を使うというchemo3)でないので,誤解されないことを望むが,とにかくこの言葉を以下TCEと略する)を非切除肝癌58例に行って1年生存率は56.2%4)と,これまでになかったよい成績があげられるようになった.

免疫療法

癌免疫研究の現状

著者: 橋本嘉幸

ページ範囲:P.1016 - P.1017

 近代癌免疫の発展は1960年代初期における近交系動物の開発に伴う同系癌,さらには自己癌に対する宿主の移植免疫研究に礎を有するものと思われる.これらの研究により,化学発癌剤誘発癌およびウイルス癌には正常組織細胞には表現されていない癌特異抗原が存在することが明らかにされ,いく多の研究を通して,癌の特異抗原性の概念が確立されてきた.これに平行して,癌に抗原性があれば細菌やウイルスとのアナロジーにより,免疫学的な癌の治療法が可能かもしれないという予測のもとに,種々の形の癌免疫療法が実験的に追求され,やがて臨床の場にも持ち込まれるに至った.
 一方,以上のような癌に対する免疫現象を司る宿主側の因子は何かについての解析も,上の諸研究と並行して行われ,キラーT細胞,マクロファージ,K細胞,NK細胞といった宿主細胞の関与や血清因子の効果,さらには基礎免疫学の知見の拡大による抑制性細胞や因子の発見が行われてきた.

インターフェロンの抗腫瘍性

著者: 雨貝孝 ,   岸田綱太郎

ページ範囲:P.1018 - P.1020

 1975年,New YorkでCantellらの生産したヒト白血球インターフェロン(IFN)を,Stranderが骨肉腫の患者に原発巣の外科的処置の後,肺転移抑制の目的で試用し有効であることが報告され,一躍IFNの抗腫瘍剤としての効果が世界の注目を集めるに至った.IFNは,1954年長野,小島によって,1957年IsaacsとLindermannによって発見された.「細胞に非特異的ウイルス抵抗性を誘導する蛋白ないし糖蛋白」である.IFNの抗腫瘍効果研究の出発点は,ウイルスで誘発された腫瘍に対して,抗ウイルスで作用をもつIFNが有効ではないかという点にあった.現在,多種多様な腫瘍患者にIFN治療が試みられつつあるが,その現状の概略と考えられるIFNの作用のメカニズムについて述べてみたい.紙数の関係で,文献1)(石田らの項)および2)を参照されたい.

monoclonal抗体と癌治療

著者: 葛巻暹

ページ範囲:P.1022 - P.1023

 腫瘍が生体によって拒絶される場合は,主として細胞性免疫の働きによるという証拠が動物実験で多く得られている.これに対して液性免疫がどれほどの効果を持っているのか疑問であるとされてきた.にもかかわらず血清抗体による癌の免疫治療が試みられてきたのは,その調整や保存の容易さと,抗体の持つ特異性のためである.しかし従来の血清療法では,用いる血清が異種の動物由来であれば吸収操作が必要となり,同種の血清でも一般に抗体の力価が低く,腫瘍抗原に対する抗体としての特異性も厳密なものとはいえなかった.これらの欠点が,いまやルチーンの抗体作製法となった細胞融合法によって得られるmonoclonal抗体によって克服された.しかし,monoclonal抗体単独では腫瘍の完全な治療を期待するのは無理であるという成績が大勢を占め,monoclonal抗体を抗癌作用のある物質のcarrierとして用いるという観点から臨床への応用が具体化されつつある.

monoclonal killer T cellと癌治療

著者: 藤本重義

ページ範囲:P.1024 - P.1025

 近年,細胞工学の手法の進歩にはめざましいものがあり,免疫学の分野においても免疫学的手法の技術革命として急速に脚光を浴びるようになった.その1つは,単一の特異性と均一な機能を持った単クロン性免疫細胞(monoclonal immunocyte)をin vitroで樹立,維持する手法としての細胞融合法1)(cell fusion)である.これは,免疫細胞(T細胞あるいはB細胞)と腫瘍細胞とを融合させて,免疫細胞が持つ免疫学的機能(抗体産生能やT細胞機能,たとえばヘルパーやサプレッサー機能あるいは細胞障害能など)と腫瘍細胞が持つ持続性の自律性増殖能を兼ね備えた融合細胞(hybridoma)を作ることによって,B細胞あるいはT細胞のハイブリッドクロンを大量に作ることができるようになった.他の1つは,細胞融合法と同様の目的性を持った手法で,免疫細胞(丁細胞あるいはB細胞)をTcell growth factor(TCGF)2)あるいはB cell growth factor(BCGF)を用いることによって,抗原特異的T細胞あるいはB細胞を免疫学的機能を保持したまま正常リンパ球としてin vitroで長期培養することが可能になりつつあるために,それらの細胞を増殖させてクロン化する手法である.

体液性免疫抑制因子の分析

著者: 漆崎一朗

ページ範囲:P.1026 - P.1029

 生体の免疫応答の発現には,機能を異にした免疫担当細胞群,および体液中の免疫反応を抑制あるいは増強する因子などに依存する免疫の調節機構immunoregulationが関与する.癌患者の細胞性免疫能の低下は広く知られているが,その機序にも免疫抑制細胞と体液性の免疫抑制因子が働いているとされている.癌血清中の免疫複合体が免疫抑制的に働き,腫瘍関連抗原のあるものが免疫抑制細胞を誘導し,免疫抑制細胞が抑制作用を有するsoluble mediatorを遊出するなどのことは,体液性の免疫抑制因子が担癌生体の免疫能に重要な意義をもつことを示している.これまでにも血清中の免疫抑制因子については表1に示すように多くの物質が報ぜられたが,その異同性,化学的性状,作用機序および生理的意義について不明な点が少なくない.ここでは癌血清の免疫抑制因子について整理してみたい.

癌治療と抗癌免疫能

著者: 西條長宏

ページ範囲:P.1030 - P.1033

 臨床における免疫機能測定の目的の1つは,これらが担癌患者の重要なprognostic factor (予後因子)になりうるか否かという点にある.一般的に担癌患者の免疫機能の検討は患者のperformance status,臨床病期,治療効果など既存のprognostic factorとの相関,あるいは直接予後との相関を分析することが大半である.近年あらゆる治療はrandomized control trialによってその効果を判定する必要に迫られてきている.randomizedcontrol trialの場合,層別化の基礎になるのは担癌患者のprognostic factorである.prognostic factorのreliabilityを向上させるには評価方法の客観性が要求される.免疫機能はすべて数値で表現しうるため,きわめて客観的な指標といえる.一方,担癌患者免疫機能は,腫瘍に対するeffector機構解析の手段として検討されつつある.この場合は自己の腫瘍増殖に直接関連性の深い腫瘍免疫機構の一部としての免疫機能であり,本稿ではこれを抗癌免疫能と呼ぶ,臨床レベルにおける免疫療法のほとんどすべては免疫adjuvantを用いた非特異的免疫療法であるが,これらの免疫adjuvant検定には,少なくとも癌細胞に対し障害性に働く免疫反応が確実に作働しているという証明が臨床においても要求される.

トピックス

レーザー治療の適応と限界

著者: 早田義博

ページ範囲:P.1034 - P.1035

 最近の科学の進歩の一つはオプトエレクトロニクス(光技術)である.1960年ルビー・レーザーに始まり,固体,気体,液体,半導体レーザーなどを利用した各種レーザーが開発され,医学の部門でも癌の診断,治療へ応用され始めた.しかし未だその成績は一定していないが,これからレーザー医療を志す人にとって,いままでの経験からレーザー治療の適応と限界を推定することは意義がある.

Biological Response Modifiers(BRM)の概念

著者: 塚越茂

ページ範囲:P.1036 - P.1037

 癌の治療は外科,放射線それに抗癌剤による治療法が中心となっているが,それらはいずれも癌を選択的に除去しようとする最終目標のもとに実施されている.しかし,いずれの治療法もいまだ完全なものではなく,正常組織も腫瘍組織とともに多かれ少なかれ障害を受けるのが実情であろう.したがって治療を受ける側の患者は,良好な結果を望むならば,その治療によるマイナスの影響をも同時に受けることになる.すなわち,いずれの治療法も効果と副作用の比で評価されねばならない.
 これまで,担癌患者にはもともと癌に対する固有の抵抗性のあることも報告されてきている.そしてほとんどの場合これは免疫学の表現をもって示されてきた.腫瘍細胞はその表面に腫瘍特異抗原があることが報告されており,この抗原刺激に対し宿主は免疫応答を示すこともわかってきた.したがってこのような免疫応答を増強することにより治療効果を期待する試みが広く行われるようになってきている.

全身hyperthermia

著者: 山中直樹 ,   加藤信夫

ページ範囲:P.1038 - P.1040

 丹毒に罹患して高熱を発した後sarcomaが治癒したとの報告以来,癌に対して温熱療法が有効な治療法として注目された.その作用機構については多くの研究があるので,他書を参照されたい1〜2)
 温熱療法とは治療目的をもって人為的に身体の一部または全体の温度を上昇させる治療をいう.したがって局所温熱療法と全身温熱療法(totalbody hyperthermia;T-HT)とがある.T-HTには,pyrogenの注入によるもの,体表面より加温する方法と体外循環によって身体のコアーから加温する方法とがある.

局所hyperthermia

著者: 柄川順

ページ範囲:P.1042 - P.1043

 癌の温熱療法はかなり以前から試みられていたが,近年,機器の開発や生物学的研究で効果が次次と報告されるようになり,新しい臨床応用が開かれようとしている.局所加温では必要な部位に予定通りの温度にまで加温しうる装置がまだ完成しておらず,腫瘍内やその周辺組織の温度測定が侵襲的にしか行えないことと,電磁波による加温下で正確な温度を測定するのが難かしいことなどの問題点がある.

癌転移の抑制

著者: 螺良英郎 ,   山下喬 ,   八木正人

ページ範囲:P.1044 - P.1045

癌患者における転移
 癌患者の死因一癌死は多元的要因に基づく,癌そのものの拡がり,すなわち浸潤,転移は癌死の最大要因であるが,担癌状態の進展による代謝異常や免疫異常は癌悪液質として間接的に合併症で死因につながっている.これらのなかでも転移(metastasis)は癌患者の病期とも関連し,診断および治療上の大きい指標とされている.転移は癌が悪性であるという代名詞ともなっており,その抑制に対して基礎的ならびに臨床的研究も行われているが,きわめて困難である.癌転移の抑制には直接癌細胞を除去,抑制しようとする手段と癌細胞には直接抗癌効果を示さないが,間接的に転移巣の形成を防止ないし抑制する2つの手段がある.転移の抑制を目的とした系統的な臨床成果はなく,各種癌で観察された転移抑制の散発的な成績しかみあたらない.動物実験による転移の形成と抑制に関する最近のデータも参照しつつ転移抑制の今後の検討について述べることとする.

癌治療の指標としての腫瘍マーカー

著者: 服部信

ページ範囲:P.1046 - P.1047

 腫瘍マーカーの臨床応用は,腫瘍のスクリーニング,腫瘍の診断が最も一般的なものであるが,癌治療の指標としての価値も応用面の1つである.もちろん,自然は診断とか治療の指標になるようにと考えて腫瘍マーカーを生合成しているのでなく,腫瘍の本来の性格に基づいて,過剰に生成した腫瘍マーカーを逆に利用して臨床上に応用しようというわけである.当然自ら制約も生ずるのである.

集学的治療

消化器癌

著者: 岡崎伸生

ページ範囲:P.1048 - P.1049

 最近では癌の治療においても,外科的療法ばかりではなく放射線療法,抗癌剤および免疫療法など,いくつかの治療手段がそれぞれ確立されつつある.癌の集学的治療の基本思想は,治療の必要な患者に対して,その病期やhost factorを考慮した上で最も適切な治療手段を選択することにある.病状によってはいくつかの治療手段が同時に採用される.また異なった治療手段を用い連続的に治療されることもある.
 消化器癌においても集学的治療の概念はすでに日常の診療体系にとり入れられている.しかし,その病理組織像の大部分を占める腺癌や肝細胞癌は放射線療法や抗癌剤療法に抵抗性であるため,集学的治療の効果が十分発揮できる症例は必ずしも多くはない.本論文では,将来が期待されながらも現在なお方法論の確立されていない消化器癌の集学的治療の現状について述べたい.

肺癌

著者: 大熨泰亮

ページ範囲:P.1050 - P.1051

 肺癌の集学的治療(multidisciplinary treatment)とは,その治療成績の向上を目的として,診断から治療にいたる全過程において,関連するあらゆる領域の専門家の知識を集約し,その協力体制のもとで患者の管理を行うことを意味する.肺癌治療の場において集学的作業が最も要求されるのは個々の患者についての至適治療計画を立案する過程においてである.病理組織所見,病変の解剖学的な拡がり(病期),患者のvital organ capacityに基づき,肺癌に対する手術療法,放射線療法,化学療法など個々の治療様式の信頼限界を考慮に入れた総合的な治療計画の立案が,治療成績向上の第一歩であることは論をまたない.最近では集学的治療体系の中で,それぞれの治療法が持つ利点を助長し欠点を補うことを目的に,いくつかの治療様式を組み合わせた,いわゆる合併療法(multimodal treatment)が試みられつつある.

白血病

著者: 大野竜三 ,   山田一正

ページ範囲:P.1052 - P.1053

 かつては不治の病とみなされていた白血病に対して,現在では単に生存期間の延長を目指すのみでなく,その完全治癒を目標とした治療が行われている.その中心をなしているのは化学療法であるが,近年,免疫療法や骨髄移植も広く施行されるようになり,抗生物質療法や成分輸血を中心とする補助療法の進歩を含めた集学的治療の結果,長期生存例も年々増加し,治癒と考えうる症例も多数存在している.
 本稿では,これら集学的治療の最近の進歩を解説するとともに,白血病治療の今後のあり方についても考察する.

乳癌

著者: 冨永健

ページ範囲:P.1055 - P.1057

 乳癌は最近わが国においても急増の傾向にあり,婦人悪性腫瘍の中で子宮癌,胃癌についで多くみられる疾患である.年齢分布をみると20歳台から80歳以上に及んでおり,40歳台に最も多い.しかし,近年これが50歳台に近づき始めるとともに,70歳前後の高齢者にもピークが認められはじめ,いわゆる2峯性のパターンを示すようになってきており,欧米での年齢分布に似てきている.
 乳癌が多くの他臓器癌と違う点は,その内分泌依存性にあり,この特性が治療の上で大きな役割を果たしている,すなわち,その増殖は下垂体,副腎,卵巣などの臓器と密接な関係にあり,閉経前後でも癌細胞の内分泌学的性格は異なっている.近年,乳癌細胞中のestrogen receptor(ER),progesterone receptor(PgR),prolactin receptorなどが測定できるようになってから,腫瘍の内分泌依存性を予測することが可能となり,臨床的にも成果をあげている.

癌性心嚢炎

著者: 富永慶曙 ,   新海哲

ページ範囲:P.1058 - P.1059

 悪性腫瘍による心嚢炎としてはmesotheliomaやその他の心嚢原発のものと,他の臓器の癌の転移,浸潤によるものがある.しかし,頻度としては後者のほうが圧倒的に多く,したがって本稿も転移,浸潤による癌性心嚢炎について述べたい.
 癌性心嚢炎の多くの場合は,他の種々の臓器にも同時に転移を有している末期癌である場合が多い.それゆえ的確な臨床診断がなされえぬ場合もあるが,癌性心嚢炎による心タンポナーデが致死的であることを考えれば,その診断と治療は重要である.

座談会

癌治療の進歩—基礎から臨床へ

著者: 新田和男 ,   仁井谷久暢 ,   中島聰總 ,   西條長宏

ページ範囲:P.1061 - P.1071

新しい抗癌剤,免疫賦活剤 ニトロソウレア系/サイクロフォスファマイド/代謝拮抗剤/その他の合成剤/抗生物質/植物成分 新抗癌剤の開発とスクリーニング 開発のポイント/臨床治験への適応基準/biological response modifier(BRM)の位置づけ/効果判定基準BRMによる免疫療法の意義 近接効果は判定可能か/in vivoでの近接効果のチェック/細胞レベルでの判定法を 新しい治療法の位置づけ レーザー治療/抗癌剤の動注法とtargeting/hyperthermia phase Ⅱ study signal tumor/日本でも独自のものをPhase Ⅲ study,adjuvant study randomized trial/phase Ⅲ studyには必ずphase I,Ⅱ studyを経た薬剤を/多剤併用療法 予後を左右する因子 宿主要因/腫瘍要因/randomized studyは万能か/adjuvant chemotherapy 癌の撲滅のために/やはり早期発見と早期手術/情報の整理が必要/微小転移巣への対策

カラーグラフ 臨床医のための腎生検・6 糸球体病変・6

管内増殖性糸球体腎炎

著者: 坂口弘

ページ範囲:P.1076 - P.1077

 従来,急性糸球体腎炎といわれてきたものの糸球体病変である,これと同じような症状は以下に述べる管内増殖性糸球体腎炎のほか,半月体性糸球体腎炎(crescentic GN,次回),MPGN type I(4回),dence deposit腎炎(MPGN type II),MPGN type III(5回)その他の型の糸球体腎炎でもみられるので,まとめて急性腎炎症候群(acute nephritic syndrome)と呼ばれ,どの型の糸球体腎炎であるかは腎生検によって確かめる.
 このdiffuse endocapillary GNは溶連菌感染後急性糸球体腎炎に相当するもので,光顕では図1のように糸球体はすべて著しく腫大し,図2のように個々の糸球体はメサンギウム領域も毛細血管腔も腫大増殖した細胞で充満し,糸球体内の赤血球はそのため減少している.筆者らが学生のころには急性腎炎の糸球体の所見はAnschwellung(腫脹),Kernreichtuln(富核),Ischarnie(乏血)とドイツ語で教わったが,まさにその通りである.増殖した細胞は,内皮細胞,メサンギウム細胞,血中からの単球,好中球などであるが,好中球以外は光顕ではどれがどれだか識別ができないので,一括して管内増殖(endocapillary proliferation)と呼んでいる.

連載 演習

目でみるトレーニング 61

ページ範囲:P.1080 - P.1085

画像診断 心臓のCT・6

大動脈炎症候群

著者: 太田怜 ,   林建男

ページ範囲:P.1086 - P.1092

 大動脈炎症候群は,動脈壁の変化の強い症例では,単純心X線上,大動脈に沿った広範な石灰沈着から,それと診断できるが,そうでない症例では,かならずしも容易ではない.確診のためには,大動脈造影を行って,大動脈の狭小化をみなければならない.
 大動脈炎症候群は,大動脈壁そのものが拘縮するので,内腔のみならず,外径も狭くなっている.CT検査は,単純なものでも,その検出にきわめて有利な方法である.

画像診断と臨床

肺疾患(I)—肺癌

著者: 多田信平 ,   中山陽 ,   川上憲司

ページ範囲:P.1093 - P.1100

症例1(図1〜9)
患者 T. S. 74歳 男性
主訴 咳噺,血痰,呼吸困難

今月の焦点 座談会

コンピュータで広がる医療

著者: 土肥一郎 ,   三宅浩之 ,   開原成允 ,   浅原朗 ,   坂部長正

ページ範囲:P.1102 - P.1115

 坂部(司会)今日のテーマは「コンピュータで広がる医療」です.まず,各自ご自分の専門の分野を持ちながら,コンピュータのほうに進んでいったきっかけについて,土肥先生からお願いします.

講座 図解病態のしくみ 消化器疾患・27

Parenteral & Enteral Nutrition(6)—Peripheral Parenteral Nutrition

著者: 松枝啓

ページ範囲:P.1119 - P.1125

 4月号では,Protein-Sparing Therapyの実際について述べた.しかし,Protein-Sparing Therapyは,3月号(vol. 19,no. 3,P. 523-527)で示したごとくMaintenance Therapyなので,治療効果には限界があり,体重減少が理想体重の10%以下などと軽度の栄養不良状態が存在する場合のみに施行されるべきであり,もしProtein-Sparing Therapyの開始より2〜3週間以内に十分な栄養の経口摂取が可能でない場合や,体重減少が理想体重の10%以上などと高度の栄養不良状態が存在する場合には,次の段階である強力な治療法としてのAnabolic Therapyを考慮すべきである.このAnabolic Therapyには,Total Parenteral Nutritionと,特殊な方法によるEnteral Hyperalimentationがあることは3月号で述べた.Total Parenteral Nutritionは,さらに末梢の静脈から投与するPeripheral Parenteral Nutritionと,中心静脈より投与するCentral Parenteral Nutritionに分類できるが(図1),今月号では,主にPeripheral Parenteral Nutritionについて述べたい.

図解病態のしくみ 臓器循環・5

肝循環—解剖,生理,病態のまとめ

著者: 須永俊明

ページ範囲:P.1127 - P.1132

肝の血管系
 肝血管系の成立ち
 肝の血管系は,肝動脈系と門脈系から成っている.肝動脈系は,主にceliac axisに入るが,時には,左胃動脈または上腸間膜動脈からの場合もある.主としてO2供給系である.
 これに対して門脈系は,主に栄養の移送と供給が考えられる.両者が肝内sinusoidを形成して,肝静脈を経て下大静脈に入る.

異常値の出るメカニズム・50 酵素検査・10

血清LAPとCAP

著者: 玄番昭夫

ページ範囲:P.1133 - P.1139

LAPに関する混乱
 ロイシンアミノペプチダーゼ(leucine amino-peptidase,LAP〈ラップ〉)とは,表のようにEC 3.4.11.1のコードNoをもつ酵素である.しかしこれまで臨床的に測定され,そして"いわゆる"LAPと呼んできた酵素はこの"真の"LAPと異なり,EC 3.4.11.2に属する酵素である.さらにEC3.4.11.3のシスチンアミノペプチダーゼ(cystine aminopeptidase,CAP〈キャップ〉)を"胎盤性"LAPと称することがあって,ますます混乱が大きくなっている,単に名称の問題だけであると臨床的にそれほど重大なものではないが,この3種類のLAP,すなわち"真の"LAP,"いわゆる"LAP,"胎盤性"LAPのもっそれぞれの臨床的意義も異なるために深刻な混乱が生じてくるのである.今回はまずこの問題の解説からはじめることにする.
 "真の"LAP(これを本稿では単にLAPと呼ぶことにし,そして現在多くの臨床検査室で測定されている"いわゆる"LAPのことを,ここではアリルアミダーゼ<AA>と呼ぶことにする)とは,表に示したようにL-ロイシンアミド(あるいはL-ロイシルグリシン)を加水分解する酵素である.

外来診療・ここが聞きたい

慢性気管支炎に併発する喘息の薬物治療

著者: 岡安大仁 ,   村山正昭

ページ範囲:P.1116 - P.1118

症例
患者 H. M. 37歳 女
主訴 喘鳴 呼吸困難

診療基本手技

大伏在静脈カットダウン

著者: 高尾信廣

ページ範囲:P.1140 - P.1141

 最近,経皮的カニュレーションの技術が普及したので,静脈切開により血管確保を行う機会が次第に少なくなってきた.しかし,まだまだ直視下で安全,確実に血管確保が行える静脈切開の必要性は多い.当科でも,とくにニューフェイスのレジデントには,その機会のあるごとに経験させるように努めている.
 研修法として,まず剖検の際に5症例前後行い,次に5症例くらい介助につき,さらに指導下で3〜5症例経験を積むようにしている.そうすれば,一応独力で可能になると思われる.また,モスキート鉗子の取り扱いに慣れることも大事である.まず,図1に示すように,鉗子を手に持ち,小さな紙片をつかむ練習をし,細かな動きが可能になるようにしておく.

がん免疫振興財団シンポジウム 「末期患者に対する積極的治療」から(その2)

癌の内分泌療法の現況—乳癌を中心に

著者: 熊岡爽一

ページ範囲:P.1160 - P.1163

はじめに
 癌はおしなべて悪性であり,自律性の成長をとげ,生体を倒すという認識は一般論としては正しい.しかし,成長の経過中に自然退縮したり,物理的化学的な環境の変化によって腫瘍が消失することは時に起こることである.これは温熱療法とか細菌感染によって悪性腫瘍を治癒に導こうとする試みとして応用されている.
 手術不能または再発癌に対しては,放射線照射,化学療法などが行われ,これらは大なり小なり腫瘍以外の健康組織にも損傷を与えることとなる.しかし,限られた一部の癌においては,癌をとりまく環境の変化によって癌が縮小したり治癒する現象が起こる.

がん免疫振興財団シンポジウム 「末期患者に対する積極的治療」から(その3)

末期患者の取り扱い方

著者: 筒井末春

ページ範囲:P.1164 - P.1168

はじめに
 死を目前に控えた末期患者は,医療スタッフであれば遭遇することが少なくないにもかかわらず,そのアプローチの仕方に関しては今日まできちんとした学問体系も築かれず,かつ医学および看護教育もなされないままで,各人の良識の判断にまかされているのが実情のようである.
 欧米において死に臨む患者への対処につき学問として積極的な関心を呼ぶようになったのは,比較的新しく1960年以降のことである.

がん免疫振興財団シンポジウム 「末期患者に対する積極的治療」から(その4)

癌末期の疼痛除去について

著者: 村山良介

ページ範囲:P.1170 - P.1173

疼痛というもの1,2)
 癌の末期に疼痛が一番問題となってくる.では疼痛とは何かと,あらたまって聞かれると答に窮する.ペインクリニックなるものを始めた頃,疼痛というものを簡単に考えていた.痛みというものは誰でもわかるものであり,そんな特殊なものではない.針でついたり,刃物で切った時に感じるものである,お腹が痛い,頭が痛いというのも日常経験することであると.しかし,20年たって,神経ブロックも麻薬も効かない痛みがあることがわかり,この人の痛みとは一体なんなのかと考え出すに及んで,今まで疼痛というものを本当に理解していたかを疑うようになると,いろいろな問題点が浮かんできた.臨床的に疼痛とは,「真実を語っている場合,言語またはこれに代わる方法をもって"痛い"と告げたとき,その人のもっている意識内容である.」と定義した.なぜこのようにややこしい定義をしなければならないかというと,同じ刺激たとえば針でついても痛く感じる人とそうでない人がある.これは個人的な感受性の問題といえる.また,浅い全身麻酔で手術を始めた時,血圧が上昇すると疼痛のためと説明され,一様に納得するが,全身麻酔をかけられているので疼痛は感じていない.これも痛みといわれている.疼痛を起こす刺激も疼痛といわれているのである.そこで痛みに一つの線を引いておく必要があったのである,そうしないと疼痛を語りながらすれ違いを生じてしまう.

オスラー博士の生涯・107

プラトンが描いた医術と医師 その1—1898年Johns Hopkins病院医史クラブ例会にて

著者: 日野原重明 ,   仁木久恵

ページ範囲:P.1144 - P.1150

 ウィリアム・オスラーは1889年にジョンス・ホプキンス大学に招かれ,病理学のウェルチなどとともに,医学部作りの中心として働いた.ジョンス・ホプキンス病院に赴任すると,すぐウェルチとともに病院の歴史クラブの例会をさかんにするように努力した.1893年の例会には上記の題でプラトンを中心に,ギリシャの医術と医師について語った.オスラーは作家や哲学者の医師論や医師批判に非常に興味をもっていたようである.
 オスラーは1892年5月に,42歳で結婚したが,英国への新婚旅行中に,ロンドンで買い求めたJowett訳の「プラトンの対話」を読んだ.

天地人

女性と肩書き

著者:

ページ範囲:P.1143 - P.1143

 先般,月面宙返りで鳴らした器械体操のオリンピック選手が,女性ボスの依怙ひいきに反発して現役を退く声明を出したことが話題になった.
 この事の真相はともかく,女性は肩書がつくと矢鱈に威張りたがるものらしい.それも男性のようにふんぞり返って威張っているのが見え見えであると,却って皆にコケにされたり,オダテられて足をすくわれたり,ことは簡単であるが,女性の長はそうはいかない.表面は何くわぬ顔付きで,蔭に廻ってのイビリ,アテコスリ,意地悪と,あらゆる陰険で知能的な手段を使ってやっつけるものらしい.ターゲットにされた男性や女性こそいい面の皮で,つくづく仕事がいやになるであろう.

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ECHO

著者: 猪狩淳

ページ範囲:P.1071 - P.1071

Q 補体の不活化の温度とその意義についてお教えください(仙台市 開業,30歳)
A 補体は正常な脊椎動物の血清中に存在し,いろいろな種類の蛋白によって構成されている大きな反応系であり,試験管内では免疫粘着反応,溶解反応および補体結合反応などの抗原抗体反応に関与する.

VlA AIR MAIL

著者: 福原俊一

ページ範囲:P.1152 - P.1156

一流の研究陣,24時間体制のパラメディクス,教授も例外でない厳しい相互評価,風通しのよい上下関係など,アメリカの誇る研修システムの実際

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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