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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻6号

1982年06月発行

文献概要

今月の主題 癌治療の最前線 トピックス

Biological Response Modifiers(BRM)の概念

著者: 塚越茂1

所属機関: 1癌研究会癌化学療法センター・基礎部

ページ範囲:P.1036 - P.1037

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 癌の治療は外科,放射線それに抗癌剤による治療法が中心となっているが,それらはいずれも癌を選択的に除去しようとする最終目標のもとに実施されている.しかし,いずれの治療法もいまだ完全なものではなく,正常組織も腫瘍組織とともに多かれ少なかれ障害を受けるのが実情であろう.したがって治療を受ける側の患者は,良好な結果を望むならば,その治療によるマイナスの影響をも同時に受けることになる.すなわち,いずれの治療法も効果と副作用の比で評価されねばならない.
 これまで,担癌患者にはもともと癌に対する固有の抵抗性のあることも報告されてきている.そしてほとんどの場合これは免疫学の表現をもって示されてきた.腫瘍細胞はその表面に腫瘍特異抗原があることが報告されており,この抗原刺激に対し宿主は免疫応答を示すこともわかってきた.したがってこのような免疫応答を増強することにより治療効果を期待する試みが広く行われるようになってきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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