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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻6号

1982年06月発行

今月の主題 癌治療の最前線

集学的治療

肺癌

著者: 大熨泰亮1

所属機関: 1岡山大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.1050 - P.1051

文献概要

 肺癌の集学的治療(multidisciplinary treatment)とは,その治療成績の向上を目的として,診断から治療にいたる全過程において,関連するあらゆる領域の専門家の知識を集約し,その協力体制のもとで患者の管理を行うことを意味する.肺癌治療の場において集学的作業が最も要求されるのは個々の患者についての至適治療計画を立案する過程においてである.病理組織所見,病変の解剖学的な拡がり(病期),患者のvital organ capacityに基づき,肺癌に対する手術療法,放射線療法,化学療法など個々の治療様式の信頼限界を考慮に入れた総合的な治療計画の立案が,治療成績向上の第一歩であることは論をまたない.最近では集学的治療体系の中で,それぞれの治療法が持つ利点を助長し欠点を補うことを目的に,いくつかの治療様式を組み合わせた,いわゆる合併療法(multimodal treatment)が試みられつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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