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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻7号

1982年07月発行

文献概要

今月の主題 カルシウム代謝の基礎と臨床 カルシウム代謝調節ホルモン

カルチトニン

著者: 森本茂人1 大西利夫1 熊原雄一1

所属機関: 1大阪大学医学部・第4内科

ページ範囲:P.1196 - P.1197

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 カルチトニン(calcitonin:CT)は,1962年Coppらにより血中Ca低下ホルモンとして発見され,1963年Hirshらにより甲状腺から分泌されることが見出された.発見当初はPTH,Vit. Dとともに血中Ca調節に必須のホルモンと考えられたが,CT産生腫瘍の甲状腺髄様癌例でCT分泌過剰によると思われる症状や,甲状腺全摘後のCT分泌不足によると思われる症状が認められないことから,CTの生理的役割は成人にとっては非常に重要とは思われず,Ca代謝についてもPTH,Vit. Dの補助的な役割を担っていると考えられる.CTはCa代謝に関与する以外に,最近,消化管,胸腺,肺,脳などにおいても見出され,これらの部位での働きの解明が待たれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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