icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina19巻7号

1982年07月発行

画像診断 心臓のCT・7

心膜炎

著者: 太田怜1 林建男2

所属機関: 1三宿病院・循環器科 2自衛隊中央病院・放射線科

ページ範囲:P.1262 - P.1265

文献概要

 通常の心X線像では,心陰影の拡大があっても,それだけで心臓そのものが大きくなったものか,心膜液貯留によるものかを決めるのは困難である.しかし,CT像によれば,心臓そのものと貯留液との間では,CT値に著しい相違があるので,上の両者はきわめて容易に識別される.
 また,ごくわずかの心膜液貯留は,通常の心X線像ではわかりにくい最近では,心エコー図が,これを検出するのによいとされている.しかし,その手がかりとされているecho free spaceは,心外膜下の脂肪層による場合もあるとのことである.すなわち,心エコー法では,心膜液と脂肪層を区別することはできない.ところが,CT法では,脂肪はそのCT値が-30以下であるのに対して,心膜液は0からプラスのほうに分布しているので,CT像では心膜貯留液と脂肪の弁別が可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら