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特別企画 非ホジキンリンパ腫の分類と治療
I.非ホジキンリンパ腫の分類
著者: 片山勲1
所属機関: 1埼玉医科大学・第1病理学
ページ範囲:P.1351 - P.1357
文献購入ページに移動1.LSG分類の生い立ち
非ホジキンリンパ腫の分類は現在,世界的に大変混乱している.その理由は従来広く愛用されてきたRappaport分類1)がいくつかの点で免疫学的新知見と矛盾することが次第に明らかにされ,したがってそのまま使用し続けることができなくなってきたためである.そこで最近約10年間に,数多くの新分類が提唱されてきた.アメリカからだけでもLukes-Collins,Dorfman,Berard,Nathwaniらによって4種類の提案がなされた.一方,ドイツ,フランス,イギリスからもそれぞれ別個の提案がなされている.いずれもその考え方と術語に多少の相違があり一長一短で,国境を越えて広く採用されるほどの説得力を発揮した分類はまだ見当たらない.
このような混乱した現況を打開するために,須知泰山博士を筆頭とする専門家の委員会Lymphoma Study Group of Japan(LSGと略す)が最近,右掲の新分類を提唱した2).
非ホジキンリンパ腫の分類は現在,世界的に大変混乱している.その理由は従来広く愛用されてきたRappaport分類1)がいくつかの点で免疫学的新知見と矛盾することが次第に明らかにされ,したがってそのまま使用し続けることができなくなってきたためである.そこで最近約10年間に,数多くの新分類が提唱されてきた.アメリカからだけでもLukes-Collins,Dorfman,Berard,Nathwaniらによって4種類の提案がなされた.一方,ドイツ,フランス,イギリスからもそれぞれ別個の提案がなされている.いずれもその考え方と術語に多少の相違があり一長一短で,国境を越えて広く採用されるほどの説得力を発揮した分類はまだ見当たらない.
このような混乱した現況を打開するために,須知泰山博士を筆頭とする専門家の委員会Lymphoma Study Group of Japan(LSGと略す)が最近,右掲の新分類を提唱した2).
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