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文献詳細

雑誌文献

medicina19巻8号

1982年08月発行

文献概要

今月の主題 実地医に必要な臨床検査のベース 正常値

集団正常値の求め方と性格

著者: 清瀬闊1

所属機関: 1三井記念病院・中央検査部

ページ範囲:P.1414 - P.1415

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 日常われわれが診療に用いている正常値と呼んでいるものは,集団正常値の意味であり,この集団正常値は時により性別,年齢別に分けられ,いかにも正しい物差しのごとくに思われているが,その作成の根拠にまで遡ってみると,きわめて曖昧な点が多い.
 現在最も普通に用いられているのは文献引用,あるいは分析機器,キット貼布の正常値であり,それがその施設に適当かどうかの検討が行われていないことが多い.しかし,分析技術上精度がいかに良好で,またコントロールサーベイでいかに優秀な成績をあげても,正確度に差を生じ,日常検査の分析精度とその施設使用の正常値の間のギャップがある.自己施設での正常値を作成保有している施設はきわめて少ないが,これは正常人あるいは健康人を統計上有意な数だけ集め難いことによる.またたとえ正常値を作成していても,少数の職員を健康人と見なして求めていることも多い.したがって,同じ健康人といっても,患者集団と年齢,性,その他職業などの分布差もあって,必ずしも適切な正常値とはいい難い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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